目標金額を達成するために資金を何倍にすればよいか
まず、「△円の資金をX円に増やしたい」場合、期間内に資金を何倍にすればよいか、について考えてみましょう。これは、以下の式で計算可能です。
目標金額÷最初の資金
たとえば100万円を1年後に120万円にしたいならば、それを上の式に当てはめると、以下のようになります。
120万÷100万=1.2(倍)
難しい計算ではありませんね? 1年間で1.2倍になるように投資をすれば、100万円は1年後に120万円になるのです。
目標倍を達成するための1日の利益率は?
ではそんな目標倍を達成するためには、デイトレードで毎日どれくらいの利益率が必要になるでしょうか? これは、以下の式で算出可能です。
この数式の意味は、「目標倍を、『トレード日数分の1』乗し、1を引き、100を掛ける」ということです。
そしてこれを一般的な電卓で計算する際には、以下の形になります。
(目標倍^(1÷年間トレード日数)-1)×100
では仮に、目標を1.2倍、年間トレード日数を245日(証券会社の営業日は年間でこの程度のようです)と設定し、1年間で資金を1.2倍にするには毎日どれくらいの利益率を目指せばよいか、を計算してみましょう。
(1.2^(1÷245)-1)×100=約0.074(%)
となりました。初めてこういう計算をする方にとって、この答えは意外かもしれません。つまり、毎日約0.074%の利益率で245日トレードを続ければ、当初の資金は1.2倍になるのです。1%の十分の一にも満たない、ほんの少しの利益率で、それが可能なのです。
ただし、ここで重要なのは、その約0.074%の利益を常に再投資するということです。逆に、そうでなければこの計算は成り立ちません。
たとえば100万円でトレードを始め、初日に約0.074%の利益が出て、資金が100万744円になりました。
そしてこれを再投資し、続けて100万744円の約0.074%=約740.55円の利益が出たら、さらにそれを再投資していきます。これを繰り返し、この微々たる金額を加えながら再投資していくことで、結果的に245日デイトレードを繰り返せば、当初の資金は1.2倍になるのです。
ちなみに、このように利回り分を加えて投資をすることで、利回りに利回りがつくことを「複利」といいます。投資をする際、複利の力は大きいのです。