日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回、焦点をあてるのは「茨城県の最新の公示地価」。どれくらいの地価なのか、これからマイホームを夢見る会社員には気になるところ。注目地点の地価を見ていきましょう。
茨城の地価ランキング…「県都・水戸」を上回る「つくば」の存在感 ※画像はイメージです/PIXTA

茨城県の住宅地地価…上昇率で注目のエリアは?

さらに前年との変動率で、注目のエリアを見ていきます。トップは「茨城県神栖市神栖2」で前年比2.2%の上昇。神栖市(かみすし)は、茨城県最東南端に位置し、サッカーで有名な「鹿嶋市」に隣接する市です。鹿島臨海工業地域の一部として発展してきた地域である一方、農業も盛んで、ピーマンやメロンなど、「神栖市産」と書かれた段ボールを東京都内のスーパーで見ることも多いでしょう。

 

住む街としての評価も高く、海や利根川など自然が近い一方で、国道124号沿いはホテルやショッピングセンターが立ち並ぶ商業エリアも。このような環境から、子育て世代からの支持が厚いようです。

 

【茨城県住宅地の地価対前年変動率ベスト10(住宅地)】

1位 茨城県神栖市神栖2-14-24(2.20%)

2位 茨城県神栖市大野原1-4-48(1.80%)

3位 茨城県神栖市平泉東1丁目56番27 (1.60%)

4位 茨城県鹿嶋市大字宮中字東山342番2外(1.60%)

5位 茨城県神栖市神栖3-12-23(1.40%)

6位 茨城県守谷市ひがし野1丁目6番16(1.30%)

7位 茨城県ひたちなか市勝田本町16-6(1.20%)

8位 茨城県土浦市千束町2-15(1.20%)

9位 茨城県つくば市竹園1丁目8番2(1.00%)

10位 茨城県守谷市本町字新町504番8(0.90%)

 

出所:国土交通省2021年公示地価(1月1日時点)より

(かっこ)内は対前年変動比

 

トップ10を見ると「神栖市」やその隣の「鹿嶋市」のほか「守谷市」や「土浦市」、「つくば市」からランクイン。傾向として、東京都心へのアクセスもいい県南部の地域が上位を独占。県都「水戸市」の存在感は薄いものになっています。

 

地価において、価格、そして上昇率も南高北低の傾向がはっきりとしている茨城県。特につくばエクスプレスのインパクトは茨城県でも大きく、沿線には「住みたい街ランキング」などにランクインする町も。その流れが一過性のものになるのか、定着したものになるのか、今後に注目が集まります。