日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は、「子どもの習い事や学習塾にかかる費用」に焦点を当てていきます。
会社員、年収減も「学習塾費用3割増」天井知らずの教育費にため息 ※画像はイメージです/PIXTA

習い事の王道は「スポーツ」だが、中学生になったら…

本当に開催されるかどうか半信半疑でしたが、始まってしまえば連日の日本選手の活躍で大いに盛り上がっている東京オリンピック。スケートボードの女子ストリートで西矢椛選手がわずか13歳で金メダルに輝いたことから、「我が子も何か習わせようかしら?」とその気になっている親も多いことでしょう。

 

文部科学省『子供の学習費調査』(平成30年)で、子どもの習い事の支出を見ていくと、幼稚園、小学校、中学校と、水泳や野球、サッカー、テニス、武道、体操などの習い事の支出が多く、やはりスポーツは王道のよう。

 

一方、学習塾費用と比較してみると、幼稚園、小学校ではスポーツ関連の習い事の支出が大きく上回っていますが、中学校にあがると学習塾の支出が上回るようになります。多くの中学生の場合、部活動で忙しくなる一方で、受験を控えていることも関係しているのでしょう。

 

【子どもの習いごとの平均支出額】

公立幼稚園

・芸術関連 1万0635円

・スポーツ関連 2万3365円

・教養関連 1万1662円

(学習塾 7788円)

 

公立小学校

・芸術関連 2万5621円

・スポーツ関連 4万5101円

・教養関連 2万7239円

(学習塾 2万7401円)

 

公立中学校

・芸術関連 1万1889円

・スポーツ関連 1万5572円

・教養関連 9676円

(学習塾 20万2965円)

 

出所:文部科学省『子供の学習費調査』(平成30年)より

 

――子どもの好きなことをやらせてあげよう

――我が子もオリンピック選手に

 

子どもが小学生まではそのようなことを思っていても、中学生にもなると、そうもいっていられなくなる……リアルな事情を垣間見ることができます。