株式投資で負ける最大の理由は「感情に任せた行動」
難しくないとは言いましたが、実際のところ個人投資家の8割が株式投資で負けていると言われています。株式投資は投資家にとって有利な性質があるにもかかわらず、なぜそこまで負けてしまうのでしょうか。その最も大きな理由が「感情に身を任せた行動をしてしまうから」です。
その代表例としては以下のようなものがあります。
・淡い期待を持ってなかなか損切りできず、利益が出てもお金欲しさに早い段階で利確する(プロスペクト理論)
・根拠が薄いにもかかわらず、待てなくて投資を実行してしまう
・ちょっとした失敗で挫けて改善せず、途中で諦めてしまう
上記のどれもが感情に左右されやすい個人投資家によくある敗因です。では、なぜ個人投資家の多くは感情に影響されて非合理的な選択をしてしまうのでしょうか。それは、「心のどこかで投資に対して甘えた意識をまだ持っているから」です。
甘えた心が残っているゆえに事前に決めたルールを破ったり、なんとなく取引して自分の感情に負けてしまう――。「自分ならなんとかなる!」と思っているときほど危険なのです。
とはいえ、個人投資家は資金力・分析力・調査力などあらゆる面で不利であることに変わりありません。感情に負けずに株式投資で勝ち続けられる者も、実際はひと握りしかいないのです。また、人間である以上やはり感情を完全に捨てきることは難しいでしょう。これらは厳しいですが、受け入れなければいけない事実なのです。
そのうえで我々個人投資家はまっすぐ投資に向き合い、意識を変えていく努力をすることが必要です。
たとえば、株式投資において、次のようなことが大切になります。
・勉強として惜しまず投資をしてみる
・トレードを学ぶための時間を優先的に取る
・決めたトレードルールは決して破らない
・資金管理を徹底する
「個人投資家はひたむきな努力の末に株式投資で勝てる」という意識を持っておくのは必須事項です。最初のうちはどうしても感情が表に出て、焦って売買してしまうでしょう。しかし、失敗と反省を繰り返していくうちに、だんだんと自信がついてきて冷静なトレードができるようになります。
意識を変えるだけなら今からでもできます。この瞬間から今までの意識を変えていきましょう。
株式会社ソーシャルインベストメント
取締役CTO
川合 一啓