『年収1億円の神ルール10』(ポプラ社)の著者である金川顕教氏は、公認会計士になって起業しようと考えたとき以来、1日2冊、年間730冊の本を読む習慣を続けています。実際にこれだけの量の本を読むとなると、時間を作ったり、内容を覚えたりすることに困難に感じる方は多いでしょう。しかし、金川氏が実践している読書術は、1冊30分で読め、記憶に定着しやすいとされています。詳しく見ていきます。
1冊の本を30分で3回読んで内容を理解する…驚愕の読書術 (※画像はイメージです/PIXTA)

読書習慣がない人は、週1冊からでも読書を始めるべき

成功するには、「量・質・スピード」の3つが大事だと思っています。これは読書にも言えることです。

 

筆者は大学受験に失敗し、結局2浪をして20歳で大学に入りましたが、その時、もっと早くよりたくさんの受験勉強をしておけばよかった、と心の底から思いました。なぜなら、大学受験をする人が学年に数人しかいない高校に通っていたので、大学受験を目指し、本格的に受験勉強を始めたのは、高3の夏休みからだったからです。

 

そこで、20歳以降は、勉強も仕事も、できるだけ早くたくさん行うように心がけてきました。今の書籍を読むスピードや量も、この20歳の時に学んだことです。同じ量をこなせる人が2人いた場合、早くから取り組んだ人のほうが、先に結果が出るのは、自明の理です。

 

ですので、これまで読書習慣がなかった人は、最低でもまずは週1冊から始め、どんどん読書量を増やしてほしいのです。

解説動画、関連動画、ウォーリーをさがせ遊び…「読書+α」で深く学ぶ

本を読む時は、まず読書の目的や目標を明確にすることが大切です。

 

転職のため、資格試験のため、コミュニケーション能力アップのため、思考力を鍛えるため、営業の成約率を上げるため、起業するため、貯金をいくらためるため……というように、目的を明確にすることで、どんな本を読むかというのが決まってきます。

 

例えば外資系に就職したい場合、英会話教室に通ったりして、英語のスキルアップをはかりますが、読書もそれと同じです。しっかりと目的を明確にすることが大事なのです。

 

最近の筆者の場合、本を読むのは、自分のチャンネルである「YouTube図書館」で視聴者に良書を紹介することが目的のことも多いです。これは、「金川さんがどんな本を読んでいるのか知りたい」という声が多くて始めたものです。

 

このように自分のためだけに本を読むのではなく、誰かのため、世の中のため、というように+αの目的を追加する、というのもありだと思います。人間、自分のためだけよりも、人のためのほうがモチベーションを維持できたりもします。

 

また、読書をするにあたって効果的な方法として、読書と並行して、自分がこれから読む書籍の解説動画を見ることをおすすめします。筆者以外にも書籍の解説動画をアップしているYouTuberなどはたくさんいます。同じ本でも、解釈の仕方や、参考になった点などは、紹介する読み手によって違ってくるので参考になりますし、自分以外の視点を取り入れることで、理解も深まります。

 

さらに、読書と並行して行ってほしいのは、自分が読んでいる本の内容に関連した動画を見ることです。YouTube上で、営業のノウハウ、投資のノウハウ、転職のノウハウ、出世のノウハウ、考え方というのをアップしている人がたくさんいます。

 

これらの動画を1日1〜2本見るというのも非常におすすめです。目で学ぶだけではなくて、しっかりと耳でも学ぶと、より理解力が高まります。

 

また、読書をする時におすすめしたいのは、「ウォーリーをさがせ遊び」と呼んでいる方法です(笑)。

 

本を読んでいると、時々、前に別の本で読んだ内容と、表現は違っても同じことを言っている記載を見つけることがあります。筆者はこれを「ウォーリーをさがせ遊び」と呼んでおり、読書が「最高に楽しい!」と思える瞬間の1つはこういった時間にあります。

 

読書をしていて、似ている内容、同じ内容を見つけた時は、「これ、あの本でも同じようなことが書いてあったな」と本当に興奮します。

 

読書は、このように「ウォーリーをさがせ遊び」や、犯人探し、鬼ごっこのような側面があります。毎回、今までに読んだことや知っていることと同じことがどこかに書いてないかな、という視点を持つと、途中で挫折せずに読書をすることができるのです。

 

読書をたくさんしている人、勉強をたくさんしている人は、これはこの本にだけ書かれている内容なのか、他の類書にも書いてあるか、共通点や相違点も見えてくるので、多面的な視点も身に付けることができます。