(※写真はイメージです/PIXTA)
産休・育休を支える社会保険制度
会社員には、出産や育児で仕事を休む際に利用できる制度があります。健康保険の「出産手当金」は、産前産後休業中におおむね給与の3分の2相当額を支給する制度です。雇用保険の「育児休業給付金」は、原則として休業開始から180日目までは休業前賃金の67%、その後は50%が支給されます。
産休・育休中には健康保険料や厚生年金保険料が免除される制度もあり、育児休業給付金は非課税です。ただし、給付額は休業前の賃金や休業期間などによって異なります。入金時期も給与とは違うため、生活費の準備は必要です。
出産後の家計を考えるなら、給与が減ることだけでなく、どのような給付を受けられるかも確認しておきたいところです。
住宅購入では自治体の子育て支援も比較したい
この夫婦が住む東京都では、2025年9月から認可保育所等の基本保育料について、第1子から無償化が始まりました。
保育料は子どもの年齢や世帯収入などによって異なりますが、月額数万円になることもあります。仮に月4万円なら年間48万円。手取り収入から支払うとなれば、住宅ローンの返済にも影響する金額です。
さらに東京都では、原則として18歳になった後の最初の3月31日まで、子どもの保険診療の自己負担分を助成する制度があります。保険適用外の費用などは対象外です。
夫婦は今、奥さんの職場復帰を見据え、時期を見ながら保育園を探しています。基本保育料が無料でも、希望する園に入れるとは限らず、延長保育料や用品代などがかかる場合もあります。
住宅を探すときには、価格や広さ、通勤時間、学校や買い物の便利さなどを比較するでしょう。子どもを持つ予定があるなら、自治体の子育て支援も候補地を選ぶ材料になります。同じ価格の住宅でも、保育料や医療費の負担が違えば、毎月の家計にも差が出ます。ただし、支援制度は将来変更される可能性があるため、それだけを理由に住宅を選ぶのも慎重であるべきでしょう。
今回の夫婦は、住宅ローンを一人の収入で返せる範囲に抑え、出産後は社会保険制度を利用して生活しています。住宅購入では、借入額だけでなく、家族の変化と住む地域の支援も併せて考えたいものです。
竹下 昌成
竹下FP事務所 代表
日本FP協会認定CFP・TAC講師