(※写真はイメージです/PIXTA)
親族間の距離感とシニア世帯のリアルな家計事情
総務省統計局『家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果』によると、65歳以上の夫婦のみ無職世帯における実収入は月平均25万4,395円です。ここから税金や社会保険料などの非消費支出(3万2,851円)を差し引いた可処分所得(手取り額)は22万1,544円となります。一方で、月平均の消費支出は26万3,979円となっており、毎月およそ4万2,434円の赤字を貯蓄の取り崩しなどで補っているのが一般的な高齢夫婦世帯の実情です。
こうした家計収支を前提にすると、1回で5万円を超える外食費は月間の不足分以上に相当し、家計にとっては決して小さな出費ではありません。現役時代の感覚で孫に美味しいものを食べさせたいという気持ちがあっても、実際の年金生活のなかでは支払いに躊躇してしまう場面が出てくるのは自然なことでもあります。
しかし、その負担を曖昧な形で子世帯へ委ねてしまうと、受け止める側には「都合よく扱われた」という不信感が残りやすくなるでしょう。また、親愛の情のつもりであっても、相手のパーソナルスペースを考慮しない不用意なスキンシップは、親族関係に不要な居心地の悪さを生む原因ともなりえます。
親族同士であっても世帯が異なれば、それぞれ独立した生活と価値観を持っています。「家族だから」という言葉に寄りかかりすぎず、互いの距離感や負担に配慮したコミュニケーションを心がけることが、世代を超えて無理のない関係を続けていくための基本となるのではないでしょうか。
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