文部科学省の「令和5年度 子供の学習費調査結果」によると、世帯年収1,200万円以上の家庭における子どもの「学校外活動費」は、年収400万円〜599万円の家庭の2.5倍以上にのぼります。親の経済力が、子どもが日常の外で得られる「体験の差」に直結するという現実があるなか、将来の学費のために日々のレジャーを我慢して切り詰める家庭も少なくありません。本記事では、夏休みに小2の娘が放った“無邪気なひと言”に胸をざわつかせる、世帯年収500万円・30代夫婦の苦悩とは。
「うちはうち」と言い聞かせ…世帯年収500万円・30代夫婦の苦悩。夏休み中盤、34歳パート主婦の胸をざわつかせた〈小2娘の無邪気なひと言〉 (※写真はイメージです/PIXTA)

「うちはうち、よそはよそ」将来の学費か、今のレジャーか…30代夫婦の苦悩

カナコさん夫婦は決して浪費家ではなく、日々のやりくりを切り詰め、収入を将来の学習塾や大学進学に向けた学費の貯蓄に回しています。

 

「本当は連れて行ってあげたいです。でも、うちの家計では国内旅行に一泊するだけでも数ヵ月前から生活費を切り詰めないといけなくて……」

 

生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査(令和6年)」によると、子どもの教育費や習い事などの費用に対する経済的準備手段(複数回答)として、「月々の収入から(86.8%)」に次いで「預貯金等(28.0%)」が挙げられており、多くの家庭が日々のやりくりや確実な貯蓄によって学費に備えている実態があります。

 

将来、娘の進学希望を親の経済的理由で諦めさせたくないため、今は目の前のレジャーを我慢し、貯蓄を優先しているのです。それでも、ママ友たちがSNSにアップするリゾート地での家族写真を見るたび、「うちはうち、よそはよそ」と言い聞かせています。

 

「親の収入の差が子どもの体験の差になる。色々な景色を見せてあげられないことが申し訳ない」と、カナコさんはこらえ続ける日々を送っています。

 

家庭の年収や環境を他所と比較して、「高額な旅行に行けないから子どもがかわいそう」と悲観する必要はありません。カナコさんのように、日々のやりくりに追われて特別な遠出ができなくとも、大切なのは、将来の教育費という大きな目標を見失わないよう、家計にメリハリをつけることです。自治体の無料イベントや公共施設を賢く活用したり、月数千円でも家計に「レジャー特別枠」を設けたりして、無理のない範囲で日々の楽しみを重ねていきましょう。

 

[参考資料]

・文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査結果」
・生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査(令和6年)」

 

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