結婚を機に、実家と子どもの間に生じる「生活環境や価値観のギャップ」。それまで良好だった親子関係であっても、予期せぬすれ違いが生まれてしまうことがあります。結婚を控えた次女から、思わぬ言葉を告げられたある家族。なぜ祝福されるべき門出が、実家との距離を生む原因になってしまったのでしょうか。
「結婚式には絶対来ないで!」〈年金月27万円〉60代の両親が絶句。玉の輿に乗った次女から“実家排除”された家族分断の現実 (※写真はイメージです/PIXTA)

地方都市で暮らす高齢夫婦と、それぞれの生活を営む2人の娘

地方の賃貸マンションに暮らす木村幸子さん(65歳・仮名)と、夫・徹さん(68歳・仮名)夫婦は今、次女の結婚を機に始まった「実家からの拒絶」という現実に直面しています。

 

きっかけは、東京在住の次女・優奈(31歳・仮名)の結婚。生活水準の差が、それまで良好だったはずの親子関係を容赦なく分断してしまったのです。

 

元々公務員だった徹さん。現在、夫婦の年金月27万円が生活のベースになっています。また長女の美咲さん(38歳・仮名)は、近隣の県で会社員の夫、小学生の子ども2人と暮らしています。世帯年収は約500万円ほど。

 

「美咲のところは余裕があるわけではないと思いますが、いつも笑顔でいっぱいで。親ながら『いい家族だな』と感心しますね」と幸子さん。

 

一方、7歳離れた次女の優奈さん(31歳・仮名)は、大学進学を機に上京し、都内の企業に就職しました。家族の関係は良好で、定期的に連絡を取り合っていました。

 

状況が変化したのは優奈さんから結婚の報告が入ってから。相手の男性は都内で複数の企業を経営する30代後半の人物で、都心のタワーマンションに住み、年収は数千万円に上るというエグゼクティブでした。

準備が進むにつれて生じた、次女との距離感

当初、夫婦は優奈さんの結婚を祝福していました。しかし、結婚式の具体的な準備が始まってから、優奈さんの対応に変化が生じます。

 

幸子さんが「相手のご両親への挨拶や結納の段取りはどうしたらいいの」と尋ねても、優奈さんは「お互いに忙しいから、そういう形式的なことはしない」と答え、顔合わせに応じようとしませんでした。

 

その後、会場が都内の高級ホテルに決まったという連絡はあったものの、具体的な式の内容や時間の案内は届きません。幸子さんらが「留袖やスーツの準備があるから集合時間を教えてほしい」と求めても、優奈さんは「まだ決まっていないから、分かり次第連絡する」と言い、具体的な情報を伝えてきませんでした。