(※写真はイメージです/PIXTA)
孤立する「8050世帯」の現状
内閣府の『こども・若者の意識と生活に関する調査』によると、40歳から64歳までのひきこもり状態にある人は、全国で推計約61.3万人にのぼります。中高年層においても、一定規模で社会参加から離れた人が存在していることが明らかになっています。
同調査では、趣味のときのみ外出する人や、自室からほとんど出ない人などを含む「外出頻度が低い人」を広義のひきこもり状態と位置づけており、その割合は全体の1割強にのぼるといいます。外出頻度の少ない状態では、社会との接点を失う可能性が高くなるでしょう。
また、ひきこもり状態にある人の多くは6か月以上にわたりその状態が継続しているとされ、長期化の傾向が指摘されています。背景には複数の要因があり、内閣府の調査でも「退職」「人間関係」「心身の不調」などがきっかけとして挙げられています。なかでも退職後に社会との接点が弱まるケースは一定数確認されており、中高年期における孤立リスクの一端を示しています。
さらに同調査では、「家族以外とほとんど、あるいはまったく会話がない」とする回答が約16%前後にのぼり、家庭外のコミュニケーションが乏しい人が一定数存在することが示されています。
こうした状況について厚生労働省は、家族が問題を家庭内で抱え込みやすい傾向や、「恥ずかしい」「身内で解決すべき」といった意識が支援機関への相談の遅れにつながる可能性を指摘しています。その結果、経済的困窮や社会的孤立が外部から見えにくいまま進行し、親の高齢化や死後に生活が立ち行かなくなるリスクも懸念されているのです。
こうした状況から脱却するためには、早い段階から現実的な備えを進めることが重要です。行政などが推奨しているのは、「親亡き後」を見据えた収支の見通しを立てることや、公的な支援を具体的な選択肢として検討することです。
また、本人が動けない場合でも、親が主体となって地域の相談窓口や「ひきこもり地域支援センター」などの専門機関に相談し、第三者の関与を得ることが問題の長期化を防ぐうえで有効とされています。
経済的な自立を急ぐのではなく、「支援を受ける」という選択肢を家族で共有することが、結果として生活の安定と孤立の深刻化を防ぐ現実的な手立てとなります。
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