(※写真はイメージです/PIXTA)
第2子出産のカギを握る「夫の休日6時間」
厚生労働省『第13回21世紀成年者縦断調査(平成24年成年者)の概況』によると、第2子以降の出生率と夫の関わり方には顕著な相関関係があることがわかります。この調査は、2012(平成24)年10月末時点で20~29歳であった男女を追跡しているもので、第13回調査時点(2024年)の対象者は32~41歳。
それによると、子どもが1人以上いる夫婦において、夫の「休日の1日」あたりの家事・育児時間が「なし」の場合、第2子以降が生まれる割合は37.5%に留まります。一方で、時間が長くなるにつれて出生率は上昇し、「6時間以上」を費やす層では91.9%にまで達しました。
夫が休日を丸一日家事・育児に充てることが、2人目の壁を突破する強力な推進力になっています。しかし、夫が休日をフル稼働すればすべてが解決するかといえば、単純な話ではありません。この10年ほどで「正規雇用同士の共働き」が標準化しました。実際、本調査でも結婚前後ともに「正規の職員・従業員」として働き続ける女性の割合は76.0%にのぼり、12年前の同年代(41.9%)と比較して激増しています。家計と家事・育児の双方に同等の責任を持つという家庭観が主流となるなかで、休日の大半を育児に投じることは、心身ともに容易なことではありません。
さらに、結婚というスタートラインに立つこと自体のハードルも、前の世代に比べて著しく高まっています。12年前に同じ年齢(32~41歳)だった世代と、今回の調査対象である現代の世代を比較すると、その差は歴然です。第1回調査時に独身だった人が、その後12年間で結婚した割合は、男性が10.3ポイント減(50.1%→39.8%)、女性が5.3ポイント減(61.9%→56.6%)と、男女ともに大きく低下しました。これは、今の30代から40代前半が、かつての同年代に比べて「結婚したくても手が届かない」、あるいは「あえて選ばない」という状況に置かれていることを示しています。
非正規雇用の不安定さや実質賃金の停滞といった経済的背景に加え、正規雇用であればこそ、仕事の責任とプライベートを両立させることが難しくなっているのです。
正規雇用共働きという「二人三脚」が前提の世帯が増える一方で、意識面ではアップデートが進んでいる現代。しかし、第2子以降を望むための「夫の休日フルコミット」という条件を満たすことは、現実には想像以上に高いハードルになっているのです。
では、この状況で2人目を望むにはどうすべきか。もはや個人の努力で解決できる段階ではありません。たとえば、自治体の預かりサービスや家事代行を、共働きを維持するための必要経費と割り切り、夫の6時間を捻出するのもひとつの選択肢。外部の力を借りる勇気が、2人目の壁を超えるカギとなりそうです。
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