総務省の『令和7年地方公務員給与実態調査』によると、地方公務員(一般行政職)の平均給与は41万3,968円、全職種の平均は42万8,589円でした。物価高騰や民間企業の賃上げ動向が注視されるなか、最新の地方公務員の給与事情はどう変化したのでしょうか。今回は、政令指定都市を含む、市区町村のデータをみていきます。
全国市区町村「公務員の平均給与」ランキング…1位は「川崎市」の48万3,829円。地域によって異なる給与体系の実態

国家公務員との比較を示す「ラスパイレス指数」

同調査で併せて公表される「ラスパイレス指数」(学歴や経験年数を国家公務員と同じと仮定して算出)をみてみましょう。この指数が100を超えると、国家公務員よりも給与水準が高いことを示します。

 

全地方公共団体のラスパイレス指数は98.9、全都道府県では99.7、政令指定都市は99.8、全市区町村では98.3。都道府県や政令指定都市では国家公務員の給与水準を若干下回る程度ですが、全市区町村平均ではさらに低い水準にあることがわかります。

 

こうした状況下で、指数が100を上回った、つまり国家公務員よりも給与水準が高い地方公共団体は205団体ありました。なかでも指数が最も高かったのは、千葉県北部に位置する「神崎町」(103.3)です。ちなみに都道府県では「静岡県」(101.8)、政令指定都市では「仙台市」(102.2)がトップでした。

 

対照的に、指数が100を下回る1,583団体のうち、90を下回るのは11団体です。そのなかで最も指数が低いのが「東京都青ヶ島村」で77.8。同じ年齢・同じ役職であれば、国家公務員の水準よりも給与が22.2%低いといえます。

 

一般的にラスパイレス指数は、若手職員が多い、管理職が少ない、給与水準を抑えている、手当構成がシンプルといった特徴を持つ小規模自治体ほど、低く算出されやすい傾向にあります。「青ヶ島村」はその典型といえるでしょう。同様に、指数が高いからといって一概に高給であるとは限らず、管理職の割合や年齢層の高さが反映されているケースもあるため、指数のみで良し悪しを判断するのは難しいのが実情です。

 

指数は「地方公務員の給与が適正かどうかを監視・説明するため」に公表され、給与の抑制圧力としての役割を果たします。ラスパイレス指数が高いと、議会で問題視されたり住民から批判が出たりするなど、過去には給与カットや制度の見直しが行われた例もあります。

 

数字だけを見れば給与の高低は一目瞭然ですが、実際にはその背景にある職員構成や地域事情が大きく影響しています。ラスパイレス指数はあくまで「比較のための指標」であり、その数値が持つ意味を正しく理解することが重要です。

 

 

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