(※写真はイメージです/PIXTA)
地方移住を検討も、まずは「賃貸アパート」からスタート
「いきなり家を買う決断はできませんでした。リスクが高すぎますからね」
試住探さん(仮名・65歳)は、退職金2,000万円とこれまでの貯金を元手に、妻の馴代さん(仮名・65歳)とともに地方移住を計画しました。移住先の候補は、趣味である登山の拠点になる自然豊かな町でした。
しかし、試住さん夫婦はすぐに不動産を購入することはしませんでした。
「ネットの物件情報だけでは、その地域の本当の姿はわかりません。とくに冬の寒さや、ご近所付き合いの濃さは、実際に住んでみないと」
そこで試住さん夫婦は、まずは候補地の中心部にある賃貸アパートを借りて「お試し移住」を始めました。家賃は月に6万円。これなら、もし肌に合わなくてもいつでも元の生活に引き返すことができます。
移住してからの1年は、地域の行事には無理のない範囲で参加しつつ、趣味のハイキングサークルに参加して気の合う友人作りに専念しました。
「ここは雪かきしなくていいよ」地元民の助言で優良物件を購入
賃貸生活を2年続けるうちに、試住さん夫婦はすっかり地域に溶け込みました。
馴代さんも地元のコミュニティで孤立することなく、楽しく暮らせる確証を得ました。さらに、どの地域が風が強いか、どのエリアが水はけが悪いかといった「地元民しか知らない生きた情報」を把握できるようになりました。
「そろそろ家を買おうかと思っているんです」とサークルの友人に相談したところ、「あそこのエリアは日当たりがよくて、冬でも雪かきしなくて済むから楽だよ」と、ネットには出回っていない優良な空き家物件を紹介してもらえたのです。
相場よりも安く、しかもリフォーム済みのその家を購入した試住さん夫婦。「お試し移住」というクッションを挟んだことで、気候のミスマッチも人間関係のトラブルも回避し、理想通りのセカンドライフを手に入れることができました。
「焦らずに時間をかけて、本当によかったです」