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「熱血上司」はリスク要因? 数字で見る管理職の受難
現代の企業組織において、かつてのような「親分肌の上司」は、リスクそのものとして扱われるようになっています。
厚生労働省の『令和2年度 職場のハラスメントに関する実態調査』によると、過去3年間にパワーハラスメントを受けたと回答した労働者は31.4%にのぼります。
また、ハラスメントの相談件数が多い職場の特徴として、「上司と部下のコミュニケーションが少ない」ことと並んで、「残業が多い/休みが取りにくい」「失敗が許されない雰囲気」が挙げられています。
ここで注目すべきは、高橋さんのように「コミュニケーションをとっているつもり」の上司ほど、部下との間に深い溝を作っているケースが多いという点です。
株式会社リクルートマネジメントソリューションズが公表している調査でも、上司が「良かれと思って行っている指導」と、部下が「求めている支援」の間には大きなギャップがあることが指摘されています。
現代の若手社員が求めているのは、熱い激励や飲み会による結束ではなく、業務の明確な指示と、プライベートを侵害されない「心理的安全性」です。
40代以上の管理職は、自分が若手だった頃の「成功体験」を一度捨てる必要がありそうです。
[参考資料]
厚生労働省の『令和2年度 職場のハラスメントに関する実態調査』
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ 『上司・部下間コミュニケーションに関する実態調査』