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「退職金は頑張ってきた自分へのご褒美」の意識が招く夫婦の不和
定年を迎えた夫と、支えてきた妻。熟年夫婦の間で起こりがちな「報われ方の不均衡」は、よくあるパターンです。夫側は「40年間の労働=金銭的報酬(退職金)」を得て、それを自分の功績として形に残そうとします。しかし、妻側にとっての40年間は、家事や育児という「無償労働」の積み重ね。夫が退職金を「俺のもの」と主張し、自分だけの楽しみに巨額を投じた瞬間、妻は「私の40年は何だったのか」という虚無感に襲われるでしょう。
【大卒サラリーマン勤続年数別・平均退職金】
勤続20~24年:1,021万円
勤続25~29年:1,559万円
勤続30~34年:1,891万円
勤続35年以上:2,037万円
出所:厚生労働省『令和5年就労条件総合調査』
夫婦とはいえ、意識の差があるのは当然のこと。それでも夫婦円満を維持できるかどうかは、「会話の時間」が関係してくるようです。明治安田生命保険相互会社『「いい夫婦の日」に関するアンケート調査』によると、「夫婦仲が円満」と回答した人は78.4%。また「夫婦円満のために必要なこと」としてトップだったのは、「よく会話する」(49.3%)でした。さらに夫婦仲が円満な人の休日1日あたりの会話時間は、約4時間30分に対し、夫婦仲が円満でない人は約50分。実に5倍以上もの開きがありました。
母屋と離れで、それぞれが“自分のための空間”を設けてしまった中山夫婦。関係修復はなかなか難しそうです。
[参考資料]