2026年、私たちの暮らしはどう変わるのでしょうか? 最新調査によると、専門家の半数以上が「収入は増える」と予想する一方で、7割超は「生活は楽にならない」と厳しい見通しを示しています。賃上げを打ち消す物価高や社会保険料の負担増など、家計に迫る「残酷な現実」の正体と、今すぐ始めたい対策について解説します。
「給料は増えます、でも…」日本人が“賃上げ貧乏”に陥る、2026年の残酷予測【FP200人の回答】 (※写真はイメージです/PIXTA)

FPが教える「家計を守る方法」

厳しい経済状況の中、家計を守るにはどうすればいいのでしょうか。FPに見直すべき項目を聞いたところ、「日用品」(75.5%)、「食料品」(72.5%)、「外食費」(70.5%)といった日々のお金が出ていくものが上位に入りました。これらはすぐに効果が出やすく、まずはお財布の紐を締めやすいところから始めるのが良いという意見が多いようです。

 

また、家計を改善するためには「固定費」の見直しも大切です。調査では、「自動車保険」(53.5%)、「生命保険」(52.5%)、「火災保険」(50.5%)と、半数以上のFPが見直しの必要があると指摘しています。

 

特に損害保険は、最近の自然災害の増加で保険料が変わることがよくあります。「火災保険」については、保険料を安くするだけでなく、「住んでいる場所の災害リスクに応じた保険内容になっているか」「物価上昇で、同じ家を建て直すのに必要なお金に対して保険金額が足りているか」といった点を見直すことが重要です。

 

FPからは、複数の保険会社の商品内容や保険料を比べることや、代理店を通さずにネットで直接申し込む保険も検討することが、固定費を減らすのに役立つとアドバイスされています。

 

2026年は、収入が増えても生活が楽になったと感じにくい年になりそう。物価上昇と社会保険料などの負担増に対抗するため、日々の節約だけでなく、保険や固定費の見直しといった家計全体の改革が求められるでしょう。

 

[参考資料]

ソニー損害保険株式会社『【ソニー損保 家計に関するファイナンシャルプランナー200名調査】 FP200名が予想する「2026年の家計」、半数以上が収入増を見込む一方、7割以上が“家計状況は良くならない”と回答』