(※写真はイメージです/PIXTA)
50代・60代女性の半数が「離婚を考えたことがある」現実
夫が「家族のために働いてきた」という自負と、妻が長年感じてきた「孤独」や「無関心」という不満との間には、想像以上に深い溝が存在することがあります。株式会社ハルメクホールディングス/ハルメク 生きかた上手研究所が2024年に実施した『夫婦関係に関する調査』によると、50代から70代の既婚男女のうち、「離婚を考えたことがある」と回答した人は約4割にのぼります。特に注目すべきは、女性の50代・60代では、その割合が半数を超えている点、男性に比べて女性のほうが「離婚を考えたことがある」と回答している点です。妻の不満に気づかない夫――そんな夫婦の実情がこの結果からもうかがえます。
【男女別「配偶者と離婚を考えたことがある」割合】
■男性:50代…42.0%、60代…36.0%、70代…26.0%
■女性:50代…50.0%、60代…54.0%、70代…45.0%
定年は、夫の「退職」であると同時に、妻にとっては「夫が毎日家にいる生活」の始まりでもあります。2019年と、少々古い調査ではありますが、株式会社マイスター60による『50代夫婦1000名に聞いた定年対策 実態調査』では、妻の86.5%が「定年退職後も夫には外で働いてほしい」と回答しています。これは単に収入面の問題だけでなく、「夫在宅ストレス」とも呼ばれる精神的な負担を避けたいという妻側の本音ともいえるでしょう。
裁判所『司法統計(令和4年)』によれば、同居期間が20年以上の夫婦が離婚調停を申し立てる動機として、妻側の第1位は「性格が合わない」(60.9%)。これは、単なる性格の不一致というよりも、長年積み重なった価値観のズレや、夫の言動に対する根本的な拒絶といえるでしょう。
離婚届に判を押して、自宅を出ていった美里さん。離婚に向けた話し合いは、まだ続いているといいます。
[参考資料]
株式会社ハルメクホールディングス/ハルメク 生きかた上手研究所『夫婦関係に関する調査2024』
株式会社マイスター60『50代夫婦1000名に聞いた定年対策 実態調査』
裁判所『司法統計(令和4年)』