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「妻任せ」の家計管理。定年前に潜む「想定外」
誠さんのケースは、定年間際になって「ポジティブな想定外」が発覚した幸運な例。しかし、多くの家庭では、夫婦間での資産状況の共有が十分でない現実があります。
マーケティングリサーチ会社の株式会社アスマークが全国の20代~50代の共働き世帯の女性を対象に行った『共働き夫婦の家計支出に関するアンケート調査』によると、「あなた(妻)の貯金金額を、あなたの配偶者(夫)は知っていますか」の問いに対して、7割弱が「配偶者は自身の貯金金額を知らない」と回答。一方で、「あなた(妻)は配偶者(夫)の貯金金額を知っていますか」の問いに対しては、3割半ばが「配偶者の貯金金額を知っている」と回答し、1割強は「配偶者は自身の貯金をしていない」と回答。つまり5割弱は配偶者(夫)の貯金事情についてある程度把握をしていることがわかります。
このように、妻が一家の貯蓄を任されているケースが多い一方で、「夫は貯金額を把握していない」というケースも多いのが実情。誠さんのように、妻の堅実な資産形成が明らかになれば「仰天」で済みます。もし逆、つまり「思ったより貯蓄がなかった」、あるいは「投資の失敗や浪費が発覚した」場合、退職金で穴埋めするどころか、老後の生活設計そのものが根底から覆る事態になりかねません。
定年という節目は、否応なく「お金の現実」と向き合うタイミング。誠さんのケースは、ポジティブな驚きであったとはいえ、夫婦間であっても「お金の透明性」を確保し、将来のライフプランについて日頃から対話を持つことが重要です。
「確かに、妻が浪費家だったら、絶望でしかないですよね……あのあと妻と話し合い、定年後は会社を辞めて、アルバイトでも始めようかと思っています。仕事を完全に辞めてしまっては時間を持て余すので、健康のために、自分のペースで働けたらと考えています」
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