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リストラは管理職・マネジメント層も避けられない
リストラ経験者の前職の業種を分析した結果、製造業(メーカー含む)が30.0%、サービス業が25.3%、IT・通信業が20.0%と、この3業界だけで全体の75.3%を占めています。これは、かつて日本の経済成長を牽引してきた製造業がグローバル競争と産業構造の変化の波に晒されている現実、そしてIT・通信業やサービス業においても、技術革新の速さや過当競争が絶え間ない事業再編を余儀なくさせている実態を反映していると考えられます。
「リストラされるのは、成果を出せない社員だけだ」という考えは、もはや幻想に過ぎません。調査対象者の最終役職を見ると、「一般社員」が約7割を占める一方で、「係長・主任クラス」(14.7%)、「課長クラス」(8.7%)、「部長クラス」(6.0%)といった管理職・マネジメント層も合計で約3割に達しました。
これはリストラが個人のパフォーマンス評価のみならず、事業部門の統廃合や組織構造のスリム化といった、より経営戦略的な判断に基づいて行われていることを示唆しています。つまり、役職や過去の実績は、もはやリストラを回避するための安全網としては機能し得ないのです。
[参考資料]
株式会社CAREER FOCUS/合同会社あなたのミカタ『【業界初の全国実態調査】データで暴かれるリストラ後の残酷なキャリア格差』