(画像はイメージです/PIXTA)

少額から手軽に投資ができるとして注目されているクラウドファンディング。特に「投資型クラウドファンディング」は、配当や利息といった収益が得られることから、個人投資家を中心に急速に広がりを見せています。しかし、「実際にどんな仕組みで収益が生まれているのか?」「利回りはどう計算されているのか?」など、基本的な疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。本記事では公認会計士・税理士の専門家目線から、投資型クラウドファンディングの仕組みをわかりやすく解説します。

クラウドファンディングの種類

まず大前提として、クラウドファンディングには大きく4つのタイプがあります。

 

1.寄付型:お金を集めてもリターンはなく、純粋に寄付する仕組み。


2.購入型:音楽・映画制作などのプロジェクトに支援して、完成品や特典を受け取る仕組み。


3.融資型(ソーシャルレンディング):企業や個人に資金を貸し付け、利息を得る仕組み。


4.投資型:不動産や株式などに投資して、配当や値上がり益を狙う仕組み。

 

本記事で詳しく扱うのは、収益を目的とする「4.投資型」のクラウドファンディングです。

 

投資型は大きく3タイプに分かれ、それぞれ収益の仕組みが異なります。
 

①不動産クラウドファンディング

不動産特化型クラウドファンディングは、主に以下の2種類の収益を組み合わせて投資家に分配します。

 

家賃収入(インカムゲイン)
投資対象の不動産から得られる家賃を配当原資として分配。運用期間中は毎月または四半期ごとに家賃収益を受け取れるのが特徴です。

 

売却益(キャピタルゲイン)
運用終了時に物件を売却して利益が出れば、その分も分配されます。物件価格が上がれば高い利回りを期待できますが、売却価格が下がればリスクもあります。

 

②ソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)

企業や事業者に対して直接貸付を行う仕組みで、収益はシンプルに「貸付利息」です。

 

・投資家が出資した資金を、運営会社がまとめて企業に融資。


・融資を受けた企業は、あらかじめ決められた金利(利息)を運営会社に支払い。


・運営会社は利息収入から手数料を差し引いた後、投資家に分配します。


・元本は運用終了後に返還されるのが一般的ですが、案件によっては分割返済や早期償還もあります。

 

③株式型クラウドファンディング

中小企業やスタートアップが株式を発行し、投資家がその株式を購入して資金を集める仕組みです。

 

・投資家は購入した株式の価値が上がったタイミング(M&AやIPOなど)で、売却益(キャピタルゲイン)を狙います。


・株式型は収益化までに時間がかかるものの、大成功すれば大きなリターンを得られる可能性があります。


・上場やM&Aが実現しない場合は投資回収が困難になるリスクもあり、ハイリスク・ハイリターン型です。

 

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