(画像はイメージです/PIXTA)

「老後資金は足りるのか?」「このままで生活は安定するのか?」そんな問いに、20代・30代の若者たちが“行動”で応え始めています。年金制度の先行きやインフレ、ライフイベントへの備えを背景に、いま資産形成への関心がかつてなく高まっています。本記事では、公認会計士・税理士の立場から、若いうちから始める資産形成のメリットや、具体的な投資の選択肢をやさしく解説。NISA・iDeCoから不動産小口化商品まで、「未来の安心」を築くヒントをお届けします。

投資額がさらに少なくてもできる「不動産小口化商品」

不動産投資に興味はあるけれど、「物件を持つのはやっぱり怖い」「ローンはまだ不安」という人には、不動産小口化商品という新たな選択肢があります。

 

これは、複数の投資家が1つの物件に共同出資する仕組みです。

 

不動産小口化のメリット

・少額から投資可能

・管理・運営の手間が不要

・分配金として不動産収益を得られる

・複数物件に分散投資がしやすい

 

さらに、商品によっては不動産として評価されるため、相続税対策にも活用されるケースがあります。ただし、匿名組合型のスキーム(契約形態)は「金融商品」と見なされるため、税務面での取り扱いは確認が必要です。

将来の自分を助けるのは、いまの自分の決断

 

「時間を味方にできるいまこそ、資産形成を始めるチャンス」です。収入が少ないうちは無理をせず、小さく始めることがなによりも大切です。大きな利益を狙うのではなく、「未来の安心」を少しずつ積み上げていく意識が、将来の経済的自由を生み出します。

 

20代・30代だからこそできる選択――それは、“将来を設計する力”です。知識をつけ、行動を始める。資産形成は、いつかのためではなく、「いま」を変える一歩でもあるのです。

 

 

辻 哲弥

公認会計士・税理士