FXと聞くと、「ギャンブル」や「ハイリスク」といったマイナスイメージを思い浮かべる人もいるでしょう。しかし、専業トレーダーの加藤ムネヒサ氏いわく、目標とする「勝率」や一度に扱う「資金」を明確に定めることで、資金が激減するリスクを減らせるそうです。そこで、加藤氏の著書『元手30万円からわずか3年でFIREを叶える爆益トレード 黄金のスキャルピングFX』(KADOKAWA)から一部抜粋・再編集し、FXで初心者が守るべき「鉄則」を紹介します。
夢物語に聞こえるが…元手の「30万円」を3年間で「1,085万円」に!? FXで稼ぐための“具体的なシミュレーション”【FXのプロが解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

目指すべき「月利」は何パーセント?

ここからさらに計算を進めると、13勝7敗、つまり引き算をすると、「6勝分の貯金」が1か月で貯まります。

 

続いて、毎月6勝で得られるリターンがどういったものか。前提として、利益1:損切1のトレードをします。

 

損切に関しては、資金管理2%ルール(この後すぐ解説します)を使うので、1回のトレードに使う資金は2%です。そして、損切幅と利益幅は1:1、全く同じになるので、1回あたりの利益も、資金に対し2%となります。

 

[図表1]勝率と月利の目標
[図表1]勝率と月利の目標

 

ということで、掛け算をすると、毎月6勝(13勝7敗)×1回あたりの利益は2%=月利12%ペースになりますね。この計算に関しては、かなりの概算であり、簡略化したものですが、まずは目標をつかみやすいと思います。

 

ちょっと計算の話が多くて、FXを始めたばかりの方には大変だったと思いますが、結論として「月利12%」が目標となることが、ここで把握できると良いでしょう。

「資金管理2%ルール」とは?

前の項目で、「資金管理2%ルール」の話が出てきたので解説します。資金管理ルールとは、一言で言うと、「1回のトレードを、どのくらいのロット(通貨量)で取引するか」を定めたものです。

 

資金量に対して、大きすぎるロットでトレードをすると、連敗、もしくは1回の負けで資金の大半を失う、なんてことになりかねませんから、トレーダーは資金を守るために、この資金管理ルールを順守していくことになります。

 

そして、1回の損切を、「トレード資金の2%」の金額以内に抑えることを、資金管理2%ルールと呼びます。

 

具体的な例で解説します。例えば、口座の資金が100万円の場合、100万円の2%は2万円ですね。よって、1回の損切を2万円以内に抑えるのが2%ルール。

 

ここでは「損切幅10pips」を使うので、

 

・2万円=10pips×ロット「20万通貨」

 

となり、資金が100万円の場合は、1回のロットを20万通貨以内にすれば良い、ということがルールから求められます。

 

2%ルールを使う利点として、仮に10連敗したとしても、資金の約8割が残ることになるので、万が一、大きな連敗が発生したとしても、資金の大半が残っている安全な状態を保つことができます。

 

特に、手法の練習を始めたばかりの際は、間違ったポイントでトレードしてしまうことも多く、本来の勝率が出ないことは当然なので、2%ルールを超える高ロットでのトレードはしないことが大切です。