恒常的にFXを行っていると、収益がなかなか増えずに不安を抱くこともあるでしょう。しかし、トレーダーのなかには“ある日突然”レベルアップする人も少なくありません。専業トレーダーの加藤ムネヒサ氏の著書『元手30万円からわずか3年でFIREを叶える爆益トレード 黄金のスキャルピングFX』(KADOKAWA)より、伸び悩んだりスランプを感じたりしているトレーダーが知っておきたい「成長曲線」についてみていきましょう。
損切ばかりで資産が増えない→心配無用?…FXトレーダーが「急激にレベルアップするタイミング」とは【FXのプロが実体験から解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

トレーダーの「成長曲線」

安定して資金を増やしていくための、メンタル面のヒントとして、私個人の経験談をお話しします。

 

それは、「トレーダーのレベルアップは“突然”来る」ということです。[図表]をご覧ください。

 

[図表]トレーダーの成長曲線
[図表]トレーダーの成長曲線

 

どんな物事の上達方法もそうだと思うのですが、

 

  • ある時、壁にぶつかって、最初はその壁を乗り越えられず、停滞する時期が来る。しかし、その壁を登りきると、急に視界が開けて、いろいろなことに気づき、対応できるようになる。結果的に、壁を乗り越えた後は、格段にレベルアップすることになる。

 

このような上達の形を辿るのではないでしょうか。それをグラフにすると、[図表]のように、「階段状」に力がついていく、ということになります。

 

ここで注目したいのが、グラフの中に記した「ギャップ」という箇所です。

 

私たちは、“努力量と比例して、スムーズに上達していきたい”という、無意識の願望があるため、どうしても、“学習時間に比例して、右肩上がりに上達する自分”をイメージしがちです。ただ、現実世界の上達は……というと、すでに述べたとおり、階段状であることが多いのですね。

 

そうすると、理想と現実の成長曲線上に、乖離=ギャップが大きく発生する箇所が、何度か現れやすいということになります。このギャップこそが、FXにおいて、伸び悩みを感じたり、スランプを感じたり、あるいは不安を感じたりしやすい、そうした時期であるわけです。

 

しかも、FXには、「正しい行動を取っていても、損切が連続し、資金が目減りする時期(ドローダウン)」が必ず発生するので、余計に「自分は上達しているのかな?」という悩みを抱きがちです。

 

以上を踏まえて伝えたいことは、「そうしたギャップの時期は、誰にも起き得るものであるので、心配はしなくて良い」ということです。

 

過去検証とトレードノート、2つの正しい行動を取り続けている限り、突然のレベルアップが必ず来ますので、不安やスランプは、ある時、急にふっと解消できることになります。

 

私自身も、収益や勝率が伸びた際というのは、「ある時突然」がほとんどで、1つのことにパッと気づき、それが腹に落ちた時、連鎖的に他のことも上手くできるようになる、そうしたタイミングを何度も迎えてきました。そういったレベルアップの際は、トレード収益が急激に10倍、20倍になることも珍しくありません。

 

終わりのないスランプはないので、「トレードスキル、伸びているのかな……」と不安になりそうな時こそ、このギャップの話や、突然のレベルアップの話を思い出し、楽観的にFXの実践に向かいましょう。

 

 

加藤 ムネヒサ

専業トレーダー