(※写真はイメージです/PIXTA)
突然のいじめになすすべなし
そこからBさんの妻の「無視」や「陰口」が始まりました。Aさんの妻が話しかけても無視したり、あからさまに睨んだり、挨拶すらしてくれなくなりました。そしてしばらく経ったあと、Aさんの妻は「Bさんの奥さんが、あなたがBさんに色目を使っている、っていいふらしているわよ」という話を聞きます。
夫のAさんにも相談しますが、「女性同士のことはよくわからないよ」といって話になりません。スタッフに相談すると「それではこちらからBさんの奥さんに話を聞いてみますね」といってはくれましたが、状況はまったく改善しませんでした。
Aさんの妻は自室からでるのが怖くなってしまい、レストランには行かず、自炊するか出来合いのオードブルを食べるように。レクリエーションへの参加や共用施設のプールやシアタールームの利用もできなくなってしまいました。精神的に追い詰められ、Aさんに「退居したい」と零す始末です。「後悔したくなくてあんなに準備したのに。どうすればよかったの?」と涙を流していました。
いじめの理由は…
Aさんの妻はいじめの件を気に病んでしまい、思い切ってほかの入居者に相談すると、その人は「あぁ、あの人は放っておけばいいのよ」とあっけらかんと答えました。この人は入居が長く、ほかの入居者についてよく知っているようです。よくよく話を聞いてみると、「ご主人は若いころにプレイボーイだったらしいのよ、奥さん、かなり苦労したらしいわ。ここはほら、お金持ちばかりで奥さんも着る物や美容にお金をかけている人も多いでしょ。年齢に比べるときれいな人も多いから元プレイボーイとしては声をかけずにはいられないのよ」と教えてくれました。
Aさんの妻が「それでは私はいつまでも我慢しないといけないのか」と問うと、「放っておけばいいのよ。みんなあなたがそんな人じゃないことは知ってるわよ。それにあの人がいじめるのは一人だけだからほかにターゲットができれば自然といじめなくなるわよ」といいました。
そして、「おかしいのは、旦那さんが若い女性スタッフに声をかけてもやきもちは焼かないのよ。孫みたいだからかしらね。やきもち焼いていじめるのはおばあちゃんばっかりよ」と笑って続けました。