住宅は住みはじめてから性能や設備をアップデートさせることが難しいです。予算との兼ね合いから初期費用を抑えることばかりに目が行きがちですが、耐久性が悪く、あとになってメンテナンス費や大きな修繕費が発生してしまっては元も子もありません。本記事では平松建築株式会社・代表取締役の平松明展氏の著書『住んでよかった家 理想の暮らしがずっと続く15の空間』(KADOKAWA)より、太陽光発電と高性能住宅と組み合わせることで、光熱費を抑えつつ快適な暮らしを実現する「大屋根の家」の事例とともに、将来を見据えた住まいづくりのポイントを解説します。
初期費用250万円上乗せで、40年で売電収入1000万円・電気代400万円削減が可能だが…「太陽光発電」を設置してはいけない家 (※写真はイメージです/PIXTA)

省エネを導く大屋根の家…住んでよかったオーナーの声

家を建てようとしたきっかけは?

アパート暮らしをしていたころ、将来の住まいを考えることがあり、そのときはマンションや中古住宅も選択肢にありました。ただ、どれも性能面で懸念点があり、戸建てがベストだということになりました。

 

家づくりで優先したことは?

やはり性能面です。家について勉強すればするほど、性能が気になり、住宅会社にもたくさん質問をしましたね。住まいを移す予定もなかったので、快適な生活を続けるために耐震性や耐久性、断熱性を追求しました。

 

住宅会社からの提案でよかったことは?

空気クオリティの説明を受けたときに、正直、最初はピンときませんでした。ただ、総合的なバランスのよさは感じました。規格住宅は細かなやりとりが省けるという点で時間的なコストも労力もかからず、自分には最適な選択でした。

 

住んでみて「よかった」と感じることは?

住み始めてすぐに、「深呼吸したくなる家」だと気づかされましたね。アパートとは歴然の差です。その後、テレワークの状況になってより快適さを実感しました。快適な室温、温度、きれいな空気で仕事もはかどるんですよね。

 

家族はどう感じている?

エアコン1台で快適な空間になることに妻が1番驚いていました。節電のストレスもなく、自然にエネルギー量を調整できて、光熱費が削減できるわけですから。室内干しができるのもうれしいところです。

 

「こうしておけばよかった」という点は?

和室のカウンターに有線のLANをつけておけばよかったですね。私生活ではWi-Fiで十分ですが、仕事では有線のほうが安心だなと感じています。

 

人生において「家」とは?

幸せな家庭を築く一要素ですね。「家を使ってなにをするか」ということが大事で、家がメインになるものではないと思います。

 

 

平松 明展

平松建築株式会社

代表取締役