(※写真はイメージです/PIXTA)
オール電化で太陽光発電がより生きる
断熱性が悪ければ消費電力が増えるので、太陽光発電の恩恵を十分に受けられません。太陽光発電は耐震性と耐久性が条件とお伝えしましたが、断熱性も重要なのです。事例の家は6等級の断熱性がありますが、窓のカーテンを「ハニカム・サーモスクリーン」というものにして、さらに断熱性を高めています。「ハニカム」は「蜂の巣」という意味。蜂の巣のような形状は二重の空気層をつくり断熱効果を高めます。まさに自然の断熱機能といえるでしょう。
冷暖房の省エネ効果は、WB工法の特性で十分ご理解いただいているかと思います。
実は一般家庭で電力消費量が多いのが、給湯です。たとえば食器洗浄機もお湯を使いますよね。この食器洗浄機もさまざまな種類がありますが、大容量のものがおすすめです。現状、海外製のものがこれを満たします。1日に1回だけの稼働ですむため省エネになります。家事の負担も減るでしょう。もちろん価格は高くなりますが、国産のものより耐用年数が長いので、費用対効果が高いです。キッチンの給湯器においても省エネをはかった製品にするとコスパがよくなります。
キッチンのコンロは、IHクッキングヒーターを検討するとよいでしょう。「ガスのほうが、料理がおいしい」という意見もありますが、電気コンロの質もかなり発展しています。なにより火災のリスクも減ります。
このようにオール電化にすれば、太陽光発電の恩恵をより大きく得られます。なぜなら売電単価より消費電力の単価のほうが高いからです。必然的にガス代や水道代も削減でき、光熱費のトータルコストが大きく抑えられるのです。
また、事例の家では将来を見据えて駐車場に電気自動車用のコンセントも設置しています。費用は1万〜2万円。自家発電による電力で自動車を使用できるようになれば、住宅費用以外での恩恵も受けられることになりますね。将来の暮らしの想像を楽しむのも「住んでよかった」と感じる要因のようです。
太陽光発電のメリットをいかすポイント
・耐久性、断熱性を高くしておく
・オール電化にする
・省エネ性能の高い給湯器を使う
・機械換気を使わない換気方式にする(WB工法)
・電気自動車を使用する
・自立運転システムをつける
・蓄電池やV2Hを検討する