(※写真はイメージです/PIXTA)
コメも野菜も高騰…年金生活者のなかで広がる絶望感
――コメも野菜も高くて買えないよ
――何を食べて生きていけばいいんだか……嫌になってくるよ
思わずスーパーで悪態をつく中山勲さん(仮名・82歳)。あらゆるものが値上がりしているなか、政府が21万トンの備蓄米の放出を決めたコメ、そして多くの野菜が1年前と比べて高騰。値札を前に絶望感に襲われる人も少なくありません。
【野菜・果物・コメの「東京都区部小売価格」2024年1月と2025年1月の比較】
キャベツ:182円→555円(304.9%)
ほうれんそう:929円→1,271円(136.8%)
白菜:147円→313円(212.9%)
ねぎ:839円→1,126円(134.2%)
レタス:601円→1,037円(172.5%)
ブロッコリー:562円→1,051円(187.0%)
だいこん:163円→271円(166.3%)
なす:791円→1,111円(140.5%)
トマト:715円→1,020円(142.7%)
ピーマン:1,079円→1,433円(132.8%)
みかん:815円→1,119円(137.3%)
コメ(コシヒカリ):2,440円→4,185円(171.5%)
コメ(コシヒカリ以外):2,283円→4,051円(177.4%)
※出所:総務省統計局『小売物価統計調査』
※野菜・果物は1㎏、コメは5㎏
現役世代が思わず悲鳴をあげてしまうなら、収入の限られる年金生活者はなおのこと。70歳過ぎまでタクシー運転手だったという中山さんが受け取っている年金は、基礎年金と厚生年金合わせて月12万円ほど。
――俺は持ち家だからなんとかやっていけているけど、家を借りている人なんて、ほんと食べていけないらしいよ。コメが本当に高いから水を足して腹を満たしているって、雑炊みたいにな