日本の大学進学率は50%を超えます。なぜ進学を望むのか、理由はそれぞれですが、将来を見据えて「“よい会社”に就職したいから」という人も多いでしょう。偏差値の高い大学ほど、“よい会社”に就職できる可能性が高まり、その後も出世街道が開けています。しかし、一流大学を卒業しているからといって誰もがエリートコースを歩めるとは限らないようです。
一流大学を卒業しているのに残念な人だな…社内で「学歴の無駄使い」と揶揄される、45歳・モンスター社員「衝撃の給与額」 (※写真はイメージです/PIXTA)

社内で出世したいは3割…役付きで給与アップ

大手メーカーで働く小川健太さん(仮名・31歳)。先日、係長に昇進し、初めて“役付き”になったと喜んでいます。

 

――役がついて給与が結構増えました。子どもが生まれて、これからお金がかかってくるので、ありがたいです

 

大学卒のサラリーマンの場合、係長(平均年齢44.2歳)の平均給与は月収で39.1万円。年収で674.4万円です。一方で30代前半、役職なしのサラリーマンの平均給与は、月収で31.3万円、年収で530.0万円。係長という肩書を手に入れたことで、小川さんは月収で8万円、年収で140万円ほど増えたのかもしれません。

 

さらに小川さんのその後のサラリーマン人生を予想してみましょう。大卒課長(平均48.6歳)の平均給与は月収で53.3万円、年収で877.8万円。係長時代よりも月収で14万円、年収で203万円ほどジャンプアップ。そして大卒部長(平均年齢52.6歳)となると平均給与は月収で65.6万円、年収1,053.1万円と、夢の4ケタ台に突入します。

 

【年齢別「大卒・非役職者サラリーマン」の平均給与】

20~24歳:242,300円/3,552,100円

25~29歳:277,400円/4,673,100円

30~34歳:313,000円/5,300,100円

35~39歳:348,900円/5,927,300円

40~44歳:381,000円/6,305,200円

45~49歳:393,100円/6,495,100円

50~54歳:419,300円/7,015,500円

55~59歳:425,300円/7,079,900円

60~64歳:375,300円/5,687,900円

※出所:厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』

 

――うちの会社では、とりあえず10年くらい働いていたら、たいてい“役付き”にはなれます。そこから課長、部長とあがっていく人は限られますけど

 

株式会社セルバが行った『出世欲に対するアンケート』によると、「会社で出世したいか」との質問に対して、「出世したい」は29%、「出世したくない」は42%、「どちらでもよい」は29%。給与アップにつながる出世ですが、出世に意欲的なのはわずか3割というのが実情。とはいえ、意欲があれば誰もが出世できるとも限らないのが会社。難しいものです。