都心のタワーマンションに住み、圧倒的眺望が日常という暮らし。そんな映画やドラマでしか見たことのない生活に憧れて、実現までさせてしまう人がいます。周囲からは妬み半分、羨望半分で見られるような人生の勝ち組ですが、そこに必ずしも幸せがあるとは限らないようです。
キラキラした世界で生きてきました…〈年収2,400万円〉40歳のコンサル男子〈家賃55万円〉港区タワマンの高層階でおひとり様満喫のはずが、〈年収700万円〉に大転落の理由 (※写真はイメージです/PIXTA)

メーカーからコンサルに転職、さらに都心のタワマンに住む理由

外資系コンサル会社で働く中村大介さん(仮名・40歳)。5年前、大手メーカーから転職。給与はどんっと増え、年収で2,400万円ほど。

 

――年俸制で、12で割ったのが月収ですね

 

月収200万円。厚生労働省の調査によると、同年代・大卒サラリーマンの平均月収は46万円ほど。平均の実に4倍強の給与を得ています。しかし中村さん、「手取りにすると月125万円ほどで、4割近くが天引きされるんですよ」と苦笑い。「税金対策をしたほうがいいとアドバイスされますが、時間がなくて」とため息をもらします。

 

【年齢別「大卒サラリーマン(正社員」の平均給与】

20~24歳:247,500円/3,703,000円

25~29歳:292,200円/5,182,200円

30~34歳:353,100円/6,265,800円

35~39歳:414,500円/7,534,900円

40~44歳:467,000円/8,100,200円

45~49歳:508,100円/8,822,300円

50~54歳:568,700円/9,888,600円

55~59歳:583,400円/10,097,700円

60~64歳:487,800円/8,012,400円

※出所:厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』

※数値左より月収/年収

 

全サラリーマンから羨望の眼差しが送られるだろう勝ち組の住まいは、東京・港区、タワーマンションの高層階、家賃は月50万円。フィットネスジムが付いた高級賃貸で、コンシェルジュが常駐。間取りはワンルームですが、専有面積は60平米と想像を超えた広さ。バスルームからも眺望が楽しめるのがポイントだといいます。

 

――テンプレート通りですよね(笑)。このような生活に憧れて転職をしたので間違いありません

 

独身を満喫する中村さん。コンサルに転職したのも、タワマンに住んでいるのも、「モテたくて」と言い切るあたり、もはや清々しさを感じます。ところが大誤算。

 

――転職してこの5年。わかったことは「まったくモテない」ということです