人生には、結婚や独立、キャリアアップなど、大きな転機が訪れることがあります。そうした変化は、喜びや期待をもたらす一方で、これまで意識していなかったリスクに目を向けるきっかけともなります。特に健康状態の変化や家族構成の変化は、将来への備えを考えるうえで重要な要素です。本記事では、山口茜さん(仮名)の事例とともに結婚と保険について、FPdream代表FPの藤原洋子氏が解説します。
三食母の手作りご飯を食べ、31年間実家暮らしの年収600万円・女性管理職…結婚後に起きた異変。気がついた「衝撃の事実」【FPの解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

夫婦間で共有しておきたい「保障の内容」

お互いの保険について、証券をしまう場所や保障内容を知っておくことが大切だと思います。自然災害に巻き込まれたり、突然の事故・病気などが発生したりした場合でも、速やかに給付金や保険金の請求手続きを行うことができます。家族情報を生命保険会社に登録しておくと、登録された家族が契約内容の紹介などを行うことができる生命保険会社もあります。

 

ケガや病気によって判断能力が低下したり、病名を告知されていなかったりなどで、本人が保険金等の請求ができないという場合にはどうなるのでしょうか。公益財団法人生命保険文化センターの2023年度の調査では、判断能力が低下したときの準備を「していない」と回答した人は55.8%と半数以上になっていて、備えは十分ではないようです。

 

被保険者が受取人になっている給付金等は、指定代理請求人を指定していれば、指定代理請求人が被保険者に代わって請求することができます。契約者に代わって契約に関わる手続きを行うには、あらかじめ契約者代理人を指定すれば、住所変更や解約などの所定の手続きを行うことが可能です。

 

加入後にライフイベントが発生したときには、その都度、保障内容が合っているか確認しておきましょう。必要に応じて契約や登録情報の見直しを行い、備えておくことをお勧めします。

 

※個人の特定を避けるため、相談内容の一部を変更しています。

 

<参考>

 公益財団法人生命保険文化センターESSAY

https://www.jili.or.jp/kuraho/essay/2024/9620.html

 

 

藤原 洋子

FP dream

代表FP