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もっと給与をあげたい…でも、転職に二の足を踏むサラリーマン
吉田健一さん(仮名・43歳)。家族は妻と中学生2年生の長男、小学6年生の次男の4人暮らし。築10年になる住まいは30年ローンで購入。毎月13万円ほどの返済が重くのしかかり、月のお小遣いは3万円で我慢しているといいます。
――これから教育費も増えていくし、もっと給与をあげたい。最近は転職も考えています。小遣いも月3万円では……
大手情報通信会社で働く吉田さん。月収は55万円で、賞与も含めた年収は900万円。同年代の平均よりも多いことは自負しつつも、入社して20年。行き詰まりを感じていることもあり、最近は転職サイトを眺める機会も増えているのだとか。
Indeed Japan株式会社が20代~50代の正社員を対象に行った『自分の年収(個人年収)に対する意識調査』によると、正社員の80.6%が「直近1年間で年収を上げたいと思った瞬間がある」と回答。年収を上げるための手段として、20代と30代では「転職」が最多でそれぞれ44.2%、42.2%。40代では「投資や資産運用」がトップで41.5%。「転職」は4位で28.6%でした。さらに50代になると「副業」がトップで36.7%。「転職」は3位で28.9%でした。年齢があがるほど転職のリスクは高くなるもの。40代では「転職よりも投資のほうがリスクが少ない」と考えられていることがわかりました。
また、給与アップが約束されて転職したとしても、そのあとに思わぬギャップで後悔することも珍しくはありません。エン・ジャパン株式会社が39歳以下を対象に行った『入社後ギャップ調査』によると、良い/悪い関係なく、87%が「入社前後にギャップを感じた経験がある」と回答。想定よりも悪かったギャップとして、トップだったのが「仕事内容」で39%。「「職場の雰囲気」38%、「仕事量」35%、「評価制度」34%、「給与」32%と続きます。また半数以上が「事前に防げるギャップではなかった」と回答しています。
――転職はギャンブルみたいなところはありますよね。家族のある身。冒険するには、かなりの勇気がいります