「ひとり親」というと、母子家庭が取り上げられるケースが少なくありません。しかし、その影に隠れて経済的に厳しい状況に置かれている父子家庭も存在するようです。本記事では、Aさんの事例とともにシングルファザーの実情と利用できる支援制度について、FP1級の川淵ゆかり氏が解説します。
「思わず声を荒げてしまいました。」妻の浮気で離婚…普段は我慢強く温厚なシングルファザー、42歳で“月収ゼロ”→最終手段の生活保護申請も、福祉事務所職員からの〈まさかのひと言〉【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

シングルファザーAさんのその後

デスクワークをあきらめたAさんは、福祉施設の調理員として働き始めることにしました。接客がないので精神的には楽ですが、休日も仕事が入ったり朝が早い時もあったりで、子どもと遊ぶ時間も減ってしまいました。また、若いわけでもありませんし、体力を使う仕事ですからいままでのようにはいきません。

 

ですが、「子どものためだと思うと力が湧いてきます。子どもも理解してくれているので助かります。早く仕事に慣れるように頑張っているところです」と、以前よりは穏やかな顔でお話してくれました。

 

 

 

川淵 ゆかり

川淵ゆかり事務所

代表