言葉の裏も読む
また、こちらの問いかけに対して、お客様が何かしら言葉を発してくださった際に、意識してもらいたいことがあります。それは、言葉の意味をそのまま受け取るのではなく、声の調子・表情を観察して、「あれ?」と違和感があったら確認することです。例えば、問いかけに対してお客様が「わかりました」と言ったとします。しかし、この言葉一つとっても、
・納得
・不満
・迷い
・喜び
・疲れ
このような様々な感情が裏に隠れているかもしれません。特に不満や迷いがあるように感じたら、「不明点があれば、小さなことでも遠慮なくおっしゃってくださいね」と声をかけることで、本音を引き出しやすくなります。
お客様が「わかりました」と言っているのに、さらにもう一度声がけをするのはちょっと気が引ける……と思う方もいるかもしれません。しかし、変化に気づいたのに声がけしないことは、かけることよりもリスクがあります。お客様は不満を残したまま、結局離れていってしまうからです。こちらの思い過ごしかもしれませんが、念のため確認することが大切なのです。「最近お客様の反応が薄いな」と感じても、自分の接客が悪いからだとダメ出しをする必要はありません。
まずは、お客様が居心地よくいられるように、そして心のうちが言いやすくなるように、何ができるか考えてアプローチしてみてくださいね。
三上 ナナエ
元CA・人材教育講師