コインランドリー経営が儲からないと言われる理由6選
コインランドリー経営が儲からないと言われる6つの理由について詳しく解説します。
- 高額な初期費用が必要
- 立地選びが難しい
- 競合との差別化をしにくい
- 完全な無人経営はできず管理が必要になる
- 季節や天候によって収益が左右され不安定になる
- 集客のためのキャンペーンや広告が継続的に必要になる
高額な初期費用が必要
コインランドリー経営は高額な初期費用が必要なため「儲からない」と言われることがあります。
一般的な初期費用は2,000~4,000万円とされ、洗濯機や乾燥機などの機器の購入や店舗内の給排水衛生工事、内装工事が必要です。洗濯機1台あたりの相場は約150万円程度、乾燥機は60万円程度と言われ、敷地面積ごとの初期費用の一般的な目安は次の通りです。
さらに、コインランドリーを設置しようとしている場所が賃貸の場合はテナント料、土地や建物を所有している場合は固定資産税等の税金やローンの返済費用、フランチャイズで始める場合にはフランチャイズ加盟料100~300万円などが追加で必要になります。そのほか、初期費用だけでなくランニングコストとして洗剤や水道光熱費等の出費が毎月発生します。店舗の広さにもよりますが一般的には月に約30~40万円かかります。
このようにコインランドリー経営は、意外と高額な初期費用やランニングコストがかかるのが特徴です。
立地選びが難しい
コインランドリーの設置には、建築基準法や下水道法の法規制や保健所への届出などがあり、条件を満たせない場合には許可が下りません。
また、コインランドリーは地域密着型のビジネスであり、利用者の多い住宅街や商店街などの好立地を確保することが成功の鍵です。しかし、こうした好立地な場所はコインランドリー経営だけでなく競争が激しいため、物件取得が難しいことに加えて賃料も高額になることが多いです。
立地が悪いと利用者が少なくなり十分な収益が見込めないため、需要や競合の調査だけでなく、許認可が下りる場所を慎重に選ぶ「立地を見抜く力」が必要となります。
競合との差別化をしにくい
コインランドリーは基本的なサービス内容に大きな違いがないため、独自のサービスで差別化を図るのが難しいです。結果として、競合との値下げ競争に巻き込まれて利益率が低下するなど、収益悪化につながるケースがあります。
また、前述のようにコインランドリー経営には立地が重要ですが、好立地にはすでに競合店舗が存在している場合や、大資本の競合が参入してくることもあります。
機械を設置すれば運営ができることから参入障壁が低いため新規参入が相次ぐことも多く、既存店舗との間で競争が激化します。
完全な無人経営はできず管理が必要になる
一般的に、コインランドリーは無人経営で人件費や管理費がかからないというイメージがありますが、実際にはそう簡単ではありません。例えば、店内や機械の清掃が定期的に必要で、ゴミの処理や洗濯物の取り出し忘れなど日々の顧客対応もしなければなりません。
また、機械のメンテナンスや修理費用も必要になるため、完全に手離れの良いビジネスにはなりにくいのが実情です。このように、実際には一定の管理や労力が必要となり、予期せぬコストが利益を圧迫することがあります。
季節や天候によって収益が左右され不安定になる
コインランドリーの利用者が増えるのは、布団やカーペットなど家庭で洗濯しにくい大型の洗濯物を扱う場合や梅雨の時期など雨が多く外干しができないため乾燥機を必要とする時期が中心です。天気の悪い日や湿気が多い季節には乾燥機の需要が高まりますが、逆に、晴天が続く時期や大型の洗濯物が不要な時期には、利用者が減少し収益が下がる傾向があります。
季節や天候に依存するため年間を通じて安定した収益を確保しにくく、利益の波が生じることもあります。安定した利益が得られない可能性があるため、天候による収益の傾向を予想して工夫が必要になります。
集客のためのキャンペーンや広告が継続的に必要になる
前述のようにコインランドリー経営は強豪との差別化が難しいため、集客のために日々のキャンペーンや広告が必要です。
リピーターだった人達も家庭の状況や生活スタイルの変化によって利用しなくなることがあるため、チラシやオンライン広告などの宣伝活動で常に新しい顧客を集客する必要があります。また、顧客として維持し続けるには、会員限定割引など日々の工夫も重要です。