大学を卒業しても就職先がないとか、希望する就職が叶わなかったという就職氷河期世代。いまの40代~50代前半の人たちですが、それよりも下、30代にも同じく「就職難」に見舞われた人たちがいます。そんな彼らが、同級生に覚える複雑な感情とは。
平均年収で200万円の格差…他人と比較してしまう自分がいる
――給与の話も聞こえてきて。コンサルで働いているやつなんて、月収が3桁とかいっているし。自分は月35万円ほど。3分の1以下ですよ。本当、あの場では空気でいるしかなかったですね
厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、従業員10~99人の中小企業における大卒サラリーマンの平均給与は、月収で34.09万円、賞与も含めた年収は528.92万円。後藤さんは平均値を若干上回る程度の給与水準だと考えられます。
一方で従業員1,000人以上の大企業だと、月収が41.45万円、年収が753.49万円。平均月収で7万円強、年収で220万円強の差が生じています。
最初から大企業に就職を決めた同級生や、景気がよくなったのを察知してすぐに大企業への就職を成功させた同級生。彼らと比べて、何も行動を起こさなかった自分とは、驚くほどの格差が生じている事実を突きつけられた後藤さん。
――もちろんお金がすべてではありません。自分は今、幸せですし。でも正直な話をすると、他人と比べて嫉妬している自分がいる……そんな自分をイヤだなと思いますが、どうすることもできません
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