「仕事は楽しくないもの」どこかで聞いたことがある考え方かもしれません。日本では、いまだに「笑顔を見せるのは不謹慎」といった考え方が残る企業もあります。では、本当に正しい職場の雰囲気とは? 本記事では、上級心理カウンセラーである野口雄志氏の著書『最大の成果をあげる心理的安全性マネジメント 信頼関係で創り上げる絶対法則』(ごきげんビジネス出版)より一部抜粋・再編集し、日米の働き方の違いから、職場の楽しい雰囲気について解説していきます。
日本の社長「笑顔になるのは不謹慎」…職場で“楽しい雰囲気”は必要か?→日米の企業を比較した、納得の回答 (※写真はイメージです/PIXTA)

楽しい職場に必要なのはどんなリーダー?

楽しい雰囲気をつくり出すためには、オープンで率直なコミュニケーションとチーム協力が絶対的に必要です。よいコミュニケーションを意識する訓練や、よいチームワークをつくる研修を重ね、実践でさまざまな方法を試すことで自然と楽しい雰囲気のチーム、よいコミュニケーションの職場に育っていきます。

 

最も楽しい雰囲気をつくるための取り組み方として、支援型リーダーを配置することです。上司やリーダーシップをもった人たちが率先して楽しさや明るい雰囲気をつくり出すモデルとなることが重要です。

 

イベント活動の開催なども考えてみましょう。大々的なものである必要もありません。私が行っていたイベントは、誕生日の社員の机にほかの人がわかるように誕生日のお祝いをサプライズで置くことや、アメリカでは風船を誕生日の人の椅子にくくりつけることもありました。これがことのほか喜びとよいムードを生むのです。ほかには、定期的な懇親会やアクティビティなどもよい雰囲気をつくるのに効果的でしょう。

 

このように心に余裕と遊び心をもって職場を変えていくことです。メンバーは「何かいままでとは違ったアプローチがはじまる」「楽しそうだ」といったワクワク感が生まれてきます。とくにいままで笑顔も見せず、皆パソコン画面とにらめっこしながら雑談もしないような職場でこそ、これらの課題に取り組むことで、インパクトが大きく高い効果があらわわれます。

 

日本企業の職場内を楽しく、笑顔あふれる雰囲気にすることが可能です。一方で、上司やリーダーが変わると、またもとに戻ってしまうのでは意味がありません。企業の文化変革のためには長期的な取り組みが必要であることを認識し、徐々に改善を進めることが重要です。

 

[図表]なんでも話せる楽しい職場の雰囲気

 

 

野口 雄志

グリットコンサルティング合同会社

代表

 

※本記事は『最大の成果をあげる心理的安全性マネジメント 信頼関係で創り上げる絶対法則』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。