1on1ミーティングは上司・部下における対話や面談のひとつの形態です。部下の育成やモチベーション向上を目的としていますが、会社からの要請でわざわざ場所と時間をして定期的に実施しているものの、上司にとっても部下にとっても単なる負担にしかなっていない、というケースは少なくありません。1on1ミーティングを有意義な時間にするのには、どのような会話をしたらよいのでしょうか。本記事では、小川隆弘、氏による著書『成果が出る1on1 部下が自律する5つのルール』(ごきげんビジネス出版 ブランディング)から一部を抜粋・再編集して、1on1の基本的な対話の流れを解説します。
大谷翔平、先週も打ったね。見た?…「1on1ミーティング」で雑談から自然と部下に目標を設定させる「会話の中身」 (※写真はイメージです/PIXTA)

3.感謝を示す

上司は部下に関心を示す必要があります。「先週はプレゼン資料ありがとね」とひとことお礼をいいましょう。とりわけよい報告などがあった場合は、その内容を覚えておき、1on1の場であらためて褒めたり、感謝を示したりして、必ず言葉に出して部下の行動をねぎらいましょう。部下は承認欲求が満たされ、本題に入りやすくなります。

 

4.テーマに入る

ここで本題に入ります。本題の多くは「経験学習」です。次に「会社の話題」と「キャリアの話」。近年では、キャリア支援の質が1on1の質の高さにつながってきているようです。一方、部下のライフステージに大きな出来事が生じたときは、それがテーマになるのはもちろんです。本人や家族の病気・結婚・離婚・出産・育児・介護・災害・事故など、人生のイベントごとがテーマになることもあります。

 

5.次回1on1までに実行する部下の具体的な行動を聞く

前回の1on1で約束した2つの行動結果を確認し、次回の1on1までに部下が実践する行動(アクション)を2つ、本人の言葉で語ってもらいます。行動は定性評価やKPIに沿った重要な業務活動であると、より効果的です。これが行動約束(コミットメント=アクション)となり、次回の1on1で結果を確認しましょう。

 

基本的にはこのようなサイクルをまわして1on1を継続していきます。基本ステップは時と場合により変化することがあります。部下にあわせて臨機応変に対応しましょう。

 

 

小川 隆弘、

キャリアコンサルタント、コーチ、研修講師

 

※本記事は『成果が出る1on1 部下が自律する5つのルール』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。