不動産投資を検討しているものの、価格の参考となる指標について確認方法や基準がわからず、始めることができない方もいるのではないでしょうか。本コラムでは、土地の価値を算出する基準である「公示価格」の意義や目的、路線価などの他の基準との違いをわかりやすく解説し、公示価格の調べ方や、公示価格から実勢価格を算出する方法についても、具体的な計算例を挙げて解説します。不動産投資の基本となる公示価格について基本的な知識を確認し、今後の投資プランを組み立てていきましょう。

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公示価格とは?

(画像:PIXTA)
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不動産投資を行う際、土地の価値を正確に把握することが非常に重要です。その際に参考となる指標の1つが「公示価格」です。公示価格とは、国土交通省が毎年公表している地価のことで、土地取引の際の目安として広く活用されています。

 

公示価格は、毎年1月1日を基準日として算出され、その結果は3月中旬から下旬にかけて発表されます。調査対象となるのは、全国の都市およびその周辺地域に位置する約2万6,000箇所の特定地点です。各地点の地価は1平方メートル単位で示されます。

 

この公示価格は、単なる参考値にとどまらず、実際の土地取引や公共事業における用地取得の際の算定基準としても重要な役割を果たしています。例えば、道路拡張や公共施設建設のために土地を取得する際、公示価格を基に適正な補償額が算出されるのです。

 

また、公示価格は2名の不動産鑑定士によって厳密な調査と分析が行われた上で決定されるため、信頼性の高い指標として広く認知されています。不動産投資を検討する際には、この公示価格を参考にすることで、対象となる土地の価値をある程度客観的に判断することが可能です。

 

注意すべき点としては、公示価格はあくまでも1つの指標にすぎないという点です。公示価格は実際の取引価格と乖離(かいり)する場合もあるため、公示価格のみを基準に投資判断を行うのは適切ではありません。

 

後述する他の評価方法や実勢価格なども併せて検討することで、より正確な土地価値を把握するようにしましょう。

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