(※写真はイメージです/PIXTA)

国税庁のレポート「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者のなかで正規社員の平均給与は523万円(非正規社員の平均給与は201万円)。あくまで平均であるので、これを「多い」と感じる人も「少ない」と感じる人もいるだろうが、諸々引かれた「手取り額」はいくらになるのだろうか。将来もらえる年金などとともに考察していく。

「老後のことは、老後の自分に任せよう」

45歳の千田さん(仮名)は貯金は900万円ほどあるが、子供の教育費を考えると65歳までに2,000万円貯めるのは難しそうだと語る。

 

「約14万5,000円というと、初任給のときの手取りより少ないですね……。賃貸派なんで、家賃を考えると東京暮らしはキツいかなと思います。貯金は現在900万円ほどありますが、これから子供の受験を控えているので、同じペースでは貯められなさそうかなと。両親の介護にどれくらいかかるか、は計算に入れていないです。平均年収よりは多くもらっているので、もうちょっともらえるのかもしれませんが、妻の分も合わせて、とはいえ、20年後も本当に同じくらいの基準でもらえるのか疑問ですね。国だって、ない袖は振れないですよね。もう振っているのかもしれませんが、限界があるでしょう」

 

38歳の稲垣さん(仮名)の年収は平均以下の365万円。老後に危機感を覚え、副業でYoutuberを始めたが、チャンネル登録数は思うように伸びず、全く収入になっていない。

 

「厳しいです。正社員になったのも30になってからなので、年金ももっと少ないと思います。今の会社では大幅な昇給は考えられません。なんとかしなくてはと思いYouTubeをはじめてみましたが、まるで収入になりません。稼ぎ方を教えてくれるサロンのようなものに入れば、もう少しなんとかなるのかもしれませんが、そこに使えるお金もありません。打つ手なしです」

 

45歳の山田さん(仮名)は、年収700万円と平均を超えるが支出が多く、貯金はほとんどないと言う。

 

「貯金はないですが、月約14万5,000円もらえるならば、なんとかなるかなと思います。今、節約すれば貯められますけど、カツカツの生活になりますから。老後に14万5,000円だけではカツカツの生活ですが、歳をとったら、そんなにお金を使うこともないんじゃないですかね。何歳まで生きるかわからないし、うまく使い切るように貯金はできないから、老後のことは老後の自分に任せようと思っています」

 

年金は賦課方式であるので、受給者を支えているのは現役世代となる。山田さんの場合、年金生活をするとなると「自分に任せる」という表現は厳密には正しくないが、自分が現役世代のときは支えていた訳で、その分は「支えてもらう」という生き方もありだろうか。

 

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