物価高でため息が多くなっているなか起きた「令和の米騒動」。落ち着きを取り戻しつつも、価格は高止まり。特に収入に限りのある年金生活者には死活問題です。そんななか「ちょっと救いなった」という、年金機構からの便りがあります。
もう、生きていくのもシンドイわ…年金月7万円・72歳高齢女性「米5kgで3,200円」を前に絶望も、年金機構からの「緑色の封筒」に涙したワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

仕事を辞めた70代高齢者…ある日届いた「緑色の封筒」

これまで年金では足りない分は、パート代で補填してきたという内藤さん。足腰を悪くしたのをきっかけに仕事を辞めたといいます。

 

――1ヵ月で5万円、1年で60万円、10年で600万円……ほんと、うっかり長生きなんてしっちゃったら、どうしようかしら

 

毎月、毎月貯蓄が減っていく銀行通帳を眺めてはため息……そんな絶望的な毎日のなか、少しだけ嬉しい気持ちになったときがあるといいます。「私のところにも届いたの、緑色の封筒」と悦子さん。

 

友人から「きっと年金機構から緑色の封筒に入った通知が来るから、きちんと手続きすること」とアドバイスを受けていたといいます。それは「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金」。「①65歳以上で老齢基礎年金を受けている」「②請求される人の世帯全員の市町村民税が非課税」「③前年の年金収入金額とその他の所得の合計が87万8,900円以下」と、すべての条件を満たしている人を対象に支払われる給付金。最高1ヵ月あたり5,310円、年間6万3,720円を受け取ることができるものです。

 

内藤さんも仕事を辞めたのをきっかけに、すべての支給条件をクリア。友人から「年6万円ちょっとといってもバカにならないから」と口を酸っぱくしていわれ、見逃さないように、毎日きちんとポストをチェックしていたといいます。

 

――1年間の取り崩し分の10分の1だけど……ありがたいわ

 

と内藤さん。久々にほっこりし、涙したというエピソード。

 

年金生活者支援給付金。今年、新たに対象となる人に対しては9月2日から順次送付すると日本年金機構のホームページで発表されています。手続きは、緑色の封筒に入っている請求書の必要事項を記入し、切手を貼ってポストに投函するだけ。請求するだけで手にできる給付金。もらわない手はありません。

 

[参考資料]

総務省『小売物価統計調査統計調査』

総務省『家計調査年報 家計収支編 2023年』

日本年金機構『年金生活者支援給付金に関する手続き』