働き方改革の施行や労働人口の減少を背景に、日本企業はこの数十年のあいだに大きな変化を迎えました。変化の一つに「理想のリーダー像」があります。本記事では、小山透氏の著書『常勝! プロジェクトを成功に導くマネジメントの定石 立ちはだかる壁を乗り越えるプロジェクト成功の鍵とは』(ごきげんビジネス出版)より一部抜粋・再編集し、日本企業における新たなリーダー像について解説します。
部下に奉仕…日本企業で「尽くすリーダー」が求められるようになった理由【勤続46年・元ソニー社員が解説】 写真はイメージです/PIXTA

サーバントリーダーシップのデメリット

サーバントリーダーシップにはデメリットもあります。物事を決定するまでに時間がかかる点です。支配型のリーダーは自分の意思ひとつで物事を決定できますが、サーバントリーダーの場合はチーム全員の意見を聞き、それをまとめたうえで話し合って決定しなければなりません。

 

チームを構成する人数が多ければ多いほど、この作業にかかる時間は膨大になり、早急に対応を求められるシーンでは1歩遅れた対応をとることになってしまいます。ホームページを複数人で作製する場合に、トップページのデザインなどはある程度リーダーの権限において決定してもよいと思われますが、みんなの意見を聞いてまとめようとすると時間がかかってしまいます。場合によっては業務に支障をきたす可能性もあるので注意が必要です。
 

 

小山 透
プロジェクトマネジメント・エバンジェリスト

 

※本記事は『常勝! プロジェクトを成功に導くマネジメントの定石 立ちはだかる壁を乗り越えるプロジェクト成功の鍵とは』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。