親子のカタチはいろいろ。なかには、何十年も顔を合わせていない……そんなケースも。それでも「血の繋がり」はなかなか切れないようです。
疎遠だった〈80歳父〉年金月10万円生活のなか孤独死…叔父・叔母「墓には入れない」と納骨拒否、〈48歳ひとり娘〉遺骨を抱きしめ呆然 (※写真はイメージです/PIXTA)

警察から疎遠だった親が孤独死したと連絡があったら

東京都保健医療局『東京都監察医務院で取り扱った自宅住居で亡くなった単身世帯の者の統計(令和2年)』によると、2020年、23区で自宅で亡くなった人は8,950人。そのうち単身世帯は男性で4,206人、女性が1,890人と、6,000人強が孤独死しています。年齢別・男女別では、65歳以上の高齢者の孤独死は男性が3,132人、女性が1,594人、合計4,726人。男性のおひとり様のほうが、孤独死を迎える可能性が高いといえます。

 

疎遠の親が孤独死した場合、父親の親族や役所、警察官から連絡が入ります。また父親の親族が遺産分割調整を申し立てた場合、相続人のひとりとして連絡が入る場合があります。

 

警察から連絡があった場合、「遺体と遺留品の引き取りが必要です」といってくるでしょう。ただし、必ず引き取らないといけないという法律はなく、拒否しても問題ではありません。ただ、疎遠だったとはいえ親。「あのとき、ちゃんと供養してあげたらよかった……」と後悔することも多いよう。どちらかといえば心情の部分が大きく、しっかりと検討することが大切です。

 

[参考資料]

厚生労働省『令和4年 人口動態統計月報年計(概数)の概況』

裁判所『令和4年度司法統計』

東京都保健医療局『東京都監察医務院で取り扱った自宅住居で亡くなった単身世帯の者の統計(令和2年)』