都内で暮らすA夫妻の収支状況
〈A夫妻の可処分所得〉
・夫Aさん…手取り約46.8万円(年間約562万円)
・妻Bさん…手取り約23万円(年間約276万円)
→世帯で約69.8万円(年間約838万円)
A夫妻は現在、東京都内の賃貸マンション(家賃19.2万円)に居住中です。
教育費2.5万円の内訳は、保育費用約10,000円、スイミング5,000円、英語10,000円で、習い事などは今後も増やしていきたいとのこと。また、将来の大学費用のために月15,000円を積み立てています。
外食・娯楽費は月21万円で、家賃を含む月の支出は約60.7万円となることが分かりました。その他、年間約100万円程度貯金ができています。
地方に移住した場合、居住費は月額9万円程度となり、月額10万円下がります。
水道・光熱費、交通費・通信費は大きくは変わらないと予想されるため、固定費はこの月額10万円分(年間120万円)が下がることになるでしょう。
今の生活水準を落としたくないというBさんの意向を反映させると、その他の支出における変動はないと考えます。
上記をふまえると、可処分所得で年間735万円が必要となることがわかりました。
Aさんのみの収入であれば年収1,015万円、夫婦共働きであればAさんが750万円、Bさんが230万円がそれぞれ必要になります。
A夫妻に朗報!?…20代・30代は移住時に「増収」となることも多い
近年、テレワークによる在宅勤務の推奨など、働く場所に縛られない選択肢が増加しています。
実際、兼業・副業の許容、転勤制度の廃止、テレワークに適応する人事制度の導入などを実施する企業の増加など、働き方の多様化が暮らし方の多様化にもつながっているようです。
その結果、パーソル総合研究所の調査報告書によると、移住者の53.4%が転職はしておらず、60%弱が移住に伴う収入変化はなかったと回答しています。
一方で40%は移住後の収入変化がありました。20代・30代では、移住時に「増収」となる割合が多く、40代を分岐点として50代以降は「減収」となる割合が増加していることが分かります。