自由に働きたい……そんな夢をみて、脱サラする人たち。ただフリーランスになってすぐに仕事が軌道に乗ることは稀で、多くの人が年収ダウン。食べていくのもやっと……そんななか、やらないといけないのに、ついつい忘れていたことで、とんでもないことに直面してしまうケースも。
もう逃げられない…年収500万円の37歳元サラリーマンが青ざめた、日本年金機構からの届いた「赤色の封筒」まもなく訪れる大災難 (※写真はイメージです/PIXTA)

国民年金保険料の未納を警告する「特別催告状」…ポストに入っていたらかなりヤバい

それは送り主、日本年金機構の黄色の封筒。大きく「至急開封」「大切なお知らせです。今すぐ内容をご確認ください」と印字されています。

 

何とも仰々しいものですが、これは年金保険料の滞納が続くと届く「特別催告状」。フリーランスになったら、自分で国民年金保険料、月額1万6,980円です(令和6年度)を払わないといけません。独立して間もない頃は、とても保険料を払うことができず、ついつい滞納してしまうことは珍しくないでしょう。

 

保険料の滞納が発生すると、圧着ハガキで「催告状」が届き、それでも保険料の納付がないと、「特別催告状」が届きます。最初は青色の封筒に入ったもの。ただ青色の封筒は、毎年、誕生月に届く「ねんきん定期便」と同じ色なので、ついつい見落としてしまう場合も。

 

しかしさすがに次に届く「特別催告状」には気づくはず。それが聡さんが受け取った、黄色の封筒で届けられる「特別催告状」。鮮やかな黄色で、「ついつい見落としてしまった」とは言わせないような色の封筒です。

 

それでもなお、納付を拒んでいると、最終警告の意味合いか、「赤色(ピンク)の封筒」で「特別催告状」が届きます。「青」→「黄」→「赤」とちょうど信号機と同じく、色によって緊急度を知らせているわけです。

 

それでも保険料の納付がないと、「最終催告状」が届き、これ以上の滞納では延滞金がかかることが示唆されます。ちなみに延滞金がかかり始めるのは、「催促状」で指定されている納付期限の翌日から。延滞金の利率は、2.4%~8.7%。それでもなお延滞を続けると、差し押さえ予告が送られてきて、以降は予告なしに差し押さえ当日を迎えることになります。

 

差し押さえは、まさに必要なもの以外は没収といった恐ろしいもの。サラリーマンであれば、給与の一部ももっていかれることもあります。だいたい青色の封筒で警告が来てから差し押さえまでは1年ほどといわれていますが、絶対ではありません。またこのような警告の対象は、控除額所得が300万円以上かつ7ヵ月以上の保険料を滞納している人たち。公平性の観点からも、対象者は拡大傾向にあり、さらに対象者は増加することも考えられます。

 

――絶対、逃れられない

――きちんと払ったほうが身のため

 

聡さんの元に届いたたくさんのアドバイス。なかには、実際に差し押さえにあった人からのメッセージも。「もう無視はできない」と観念して、保険料の納付したといいます。

 

仮に本当に国民年金保険料を払うのが大変な場合は、保険料の免除や猶予の申請をするのがセオリー。無断で滞納を続けていると取り返しのつかない事態に直面します。

 

[参照]

内閣官房『令和4年度フリーランス実態調査結果』

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』

厚生労働省『令和5年度の国民年金の加入・保険料納付状況について』