(※素材/PIXTA)

「年金があるから老後資金には困らない」と考えている方も多くいますが、年金だけを頼りにしていると老後の生活が苦しくなってしまう可能性があります。老後に旅行や趣味を楽しみながら生活をするためには、もらえる年金額を把握して、不足分を補うための行動を起こすことが大切です。そこで本記事では、老後にもらえる年金額や、60代から始められる資産形成方法を紹介します。老後資金の不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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老後にもらえる年金はいくら?

老後にもらえる年金の種類は、大きく分けて国からもらえる「公的年金」と、企業や個人が老後の生活に備えて用意している「私的年金」の2種類です。私的年金は勤務先や雇用形態によって金額が大きく異なるので、ここでは国からもらえる公的年金額について解説します。

 

年金の平均受給額

公的年金には、20歳以上60歳未満のすべての人が加入する「国民年金」と、会社員や公務員が国民年金に上乗せして加入する「厚生年金」があります。

 

厚生労働省『令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、国民年金の平均受給額は「月額5万6,428円」、厚生年金と合計した平均受給額は「月額14万4,982円」です。

 

国民年金の受給額は、保険料の納付月数によって異なります。20歳~60歳までの40年間に毎月保険料を納めていた場合、令和5年度の年金受給額は月額6万6,250円です。自身がもらえる国民年金の受給額を確認したい方は、以下の式に保険料の納付月数をあてはめて計算してみましょう。

 

◆国民年金の受給額(月額)=66,250円×保険料の納付月数÷480ヵ月

 

厚生年金の受給額は、厚生年金に加入していた時期の収入額と保険料の納付月数によって異なり、以下の計算式で算出できます。

 

◆厚生年金の受給額=A+B

 

A:平成15年3月以前

平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの加入月数

 

B:平成15年4月以後

平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以降の加入月数

 

平均標準報酬月額とは、平成15年3月以前の加入期間における標準報酬月額の合計を、平成15年3月以前の加入期間の月数で割った額です。一方、平均標準報酬額は、平成15年4月以降の加入期間における標準報酬月額と標準賞与額の合計を、平成15年4月以降の加入期間の月数で割って算出します。

 

なお、老後にもらえる年金の見込額は、誕生月に日本年金機構から送付される「ねんきん定期便」で確認できます。

 

年金の受給開始時期

年金は、原則65歳から受給開始となりますが、受給開始時期を60歳から65歳までの間に繰り上げたり、66歳から75歳までの間に繰り下げたりすることができます。

 

60歳から65歳までの間に受給すると「繰り上げた月数×0.4%」で減額される年金額が算出され、66歳から75歳までの間に受給すると「繰り下げた月数×0.7%」で増額される年金額が算出されます。減額や増額された年金額は、生涯変わりません。

 

たとえば、60歳から受給を開始した場合は24%減額され、70歳から受給を開始した場合は42%増額されます。

老後に必要な資産額

総務省『家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要』によると、…

 

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※本連載は、J Sync株式会社が運営する『OWNERS.COM』(https://cf-owners.com/)のコラムを一部抜粋・転載したものです。