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深刻化する「空き家問題」
総務省統計局『平成30年住宅・土地統計調査 調査の結果』によると、2018年時点で空き家の軒数は約846万戸、空き家率は全住宅の13.6%にも達しました。その後、2023年2月の国会*でも、空き家が増加し続けている状況が議論されています(*衆議院 会議録『第1号 令和5年2月20日(月曜日)』)。
ここまで空き家が増えた背景や、空き家を放置するリスクのほか、2015年に成立した「空き家対策特別措置法」について見ていきましょう。
空き家を放置するリスク
空き家を放置すると、建物の倒壊リスクが高まるとともに、犯罪発生の温床となる恐れがあります。
たとえば、管理が行き届いていない空き家は、放火や不法投棄のターゲットにされやすくなります。閉め切られた雨戸や伸びた草木によって人目につきにくくなり、犯罪を誘発するのです。
火災が発生した際に周囲に気づかれなければ、大規模火災へと発展する可能性もあるでしょう。また、不法投棄された場合、犯人が特定されなければ空き家の所有者が処分費用を負担しなければなりません。このように、空き家の放置にはさまざまなリスクがあります。
空き家が増えた背景
空き家が増えた背景には、地方の人口減少や、住宅用地の税金優遇が挙げられます。若い世代が都心に集まることで、地方にある家を継ぐ人がいなくなり、空き家になるケースも珍しくありません。
さらに、住宅が建っている土地の固定資産税額は6分の1に軽減されるため、優遇措置を受けるために空き家を解体しない人も多くいます。
「空き家対策特別措置法」成立で規制強化へ
空き家が放置される状況を解決するため、国は「空家等対策特別措置法」を2015年に施行しました。この法律にもとづき、倒壊の恐れや衛生上の問題があると判断された空き家は、行政から「特定空家」に指定されることとなりました。
「特定空家」に指定されると、固定資産税の軽減措置を受けられなくなります。これまで6分の1の税額だったところ、通常どおりの金額を納税する義務が生じます。空き家を放置せず適切に管理することが、国全体で求められているのです。
不動産クラウドファンディングが空き家問題に貢献できる理由
不動産クラウドファンディングが空き家問題に貢献できる理由として、主に以下の3つが挙げられます。…