夫(妻)の万が一に備え、多くの人が生命保険に加入したり、預貯金をしたり。そんな自助努力のほか、公的保障として「遺族年金」が遺族の生活を支えてくれます。ただ遺族であれば無条件に支払われるかといえば、そういうわけではなく、なかには「遺族年金ゼロ」というケースも。そこで知る、驚きの真実とは?
すべて知っているつもりでした…月収32万円のサラリーマン夫、突然の交通事故死に傷心の妻、遺族年金の請求で知る「夫の驚愕過去」に号泣 (※写真はイメージです/PIXTA)

義弟から聞いた「20代の頃の夫」は、妻が知る「夫」とはかけ離れていた

後日、義弟から聞いた話。亡くなった夫がサラリーマンとして働きだしたのは30代になってから。

 

――兄は20代まで『やりたいことが見つからない』とフラフラしていましたよ。生活も苦しかったんじゃないかな。国民年金保険料も払っていなかったかも……

――30代になって『このままじゃいけない!』と一念発起してからは、見違えるようになったけど

 

女性が夫と出会ったのは、夫が32歳のとき。20代の頃、フラフラしていたとは思えないほど、真面目で誠実な姿が好印象だったといいます。あまり過去の話をするのは女性自身も嫌だったので、お互い、あまり出会う前の話はしてきませんでした。

 

――てっきり、夫は学校を卒業してから勤めていた会社でサラリーマンをしていたと思っていました

――夫のことは、すべてを知ったつもりでいました。亡くなってから、知ることもあるんですね

 

夫の新たな一面を、いまさら知る……何かの糸が切れたのか、女性は夫を突然亡くして、初めて号泣したといいます。

 

保険料の納付状況によっても、遺族年金がもらえるか、もらえないかを左右します。パートナーが過去、きちんと保険料を納めていたのか、把握しているでしょうか。年に1回、誕生月に「ねんきん定期便」が届き、それで過去の納付状況を知ることはできますが、果たして、パートナーのものも確認しているかどうか……万が一に備えるとき、夫婦お互いの年金保険料の納付状況も確認しておくと安心です。

 

[参照]

公益財団法人生命保険文化センター『2022(令和4)年度 生活保障に関する調査』

日本年金機構『遺族年金(受給要件・対象者・年金額)』