物価高で生活がひっ迫する昨今。特に、収入が限られている年金生活者には切実な問題で、バイトをして乗り越えようという人が増えています。一方で、バイトをする高齢者のなかには、生活苦とは違う理由で働くケースも。みていきましょう。
年金25万円・72歳「元大手企業勤務の勝ち組サラリーマン」でも、時給1,280円のコンビニバイトを続ける切実理由 (※写真はイメージです/PIXTA)

物価高直撃の高齢者「バイト時給アップ」に歓喜!

厚生労働省『毎月勤労統計調査』によると、今年4月のパートの時給は平均1,315円。前年比3.6%の増加でした。賃上げブームは、パート・アルバイトにも確実に波及しています。

 

【パートタイムの平均時給の推移】

2023年3月:1,254円(1.2%)

2023年4月:1,261円(2.3%)

2023年5月:1,268円(2.4%)

2023年6月:1,265円(3.0%)

2023年7月:1,283円(4.0%)

2023年8月:1,291円(3.4%)

2023年9月:1,280円(3.3%)

2023年10月:1,293円(3.8%)

2023年11月:1,301円(4.2%)

2023年12月:1,307円(3.8%)

2024年1月:1,337円(3.6%)

2024年2月:1,324円(3.8%)

2024年3月:1,325円(4.9%)

2024年4月:1,315円(3.6%)

 

この流れに年金受給者も大喜びのよう。スーパーで週3のアルバイトをしているという60代女性。「年金だけでは生活が苦しいから」と、10年ほどぶりに働きに出たといいます。

 

今年、6月支給分の老齢基礎年金は、満額で6万8,000円。前年6万6,250円から2.7%の引き上げとなりました。またモデル夫婦の年金額は、23万0,483円。前年22万4,482円から5,000円近く増えています。しかし物価高はそれ以上で、実質年金は減額といった状況。女性のように、アルバイトなどをして、この物価高を乗り切ろうとしている高齢者が増えているのです。

 

2年ほど前からコンビニでバイトをしているという72歳の男性。時給は1,380円。それがアルバイト3年目に突入する今月、150円アップになるとか。

 

――やった!

その喜びよう、バイト仲間の中でも話題になったとか。