不動産価格の高騰などにより、昨年、東京23区の新築マンションの平均価格は1億円を超えたと話題になりました。一般庶民には高すぎるマイホーム……そこで「夫婦2馬力」で夢を叶えようとするケースが増えています。一方で住宅ローンの活用の際に、想定外の事態に直面するケースもあるとか。みていきましょう。
世帯年収1,300万円の30代サラリーマン夫婦〈駅前の新築タワマン〉に申し込むも「住宅ローン審査」で撃沈…そこで発覚した「夫の裏切り」 (※写真はイメージです/PIXTA)

増え続けるタワマンが地価高騰にも影響

1月1日時点で国税庁が算定した全国の主な道路に面した土地の1平方メートルあたりの評価額「路線価」が発表されました。調査対象となった全国およそ32万地点の平均は、昨年比2.3%の上昇。3年連続で前年を上回り、2010年以降、最大の上昇幅になりました。

 

最も価格が高かったのが、「東京都中央区銀座4」。1平米あたり5,570万円と、想像さえできない価格。また前年からの上昇幅でみていくと、トップは「熊本県菊池郡大津町大字大津字拾六番町屋敷」。昨年比33.2%の上昇でした。トップ10をみていくと、4位までは熊本県の同地域が独占。さらに5位から9位までは北海道千歳市がランクインしました。どちらの地域も、大規模な半導体工場の新設が話題のエリア。地価にも大きな影響を与えるほどのインパクトをもたらしています。

 

また不動産経済研究所が発表している『新築分譲マンション市場動向』によると、2024年5月の首都圏エリアの戸当り平均価格は7,486万円、1平米当り単価は114.0万円でした。前年同月比では平均価格は 582万円、平米単価は6.6万円のダウンだったとか。

 

新築マンション価格は、タワマンをはじめとした高額物件の販売の有無によって大きく左右されますが、基本的に地価に加えて資材や人件費を含む建築費の高騰で上昇傾向。昨年の東京23区の新築マンション1戸あたりの平均発売価格は1億円を超え、大きな話題になりました。

 

昨今は戦後から高度成長期にかけて形作られた市街地の再開発が活発で、主要駅の周辺では「タワマンを主体とした複合施設」の建設がセットで語られるのが定番。このような再開発計画が地価や新築マンション価格を押し上げているという側面も。

 

東京周辺では、あそこでもこちらでもタワマンといった状況。駅チカ、さらには駅直結というロケーションから、高い支持を受けています。