父の給与明細を見た息子がショック…理由は?
――おっ、本当に手取りが多くなってる
給与明細を見て、定額減税の恩恵を実感したという45歳、大手メーカー勤務のサラリーマン。「できれば自分の小遣いにしたいところだけど、それは難しいか」などと考えていると
――お父さん、給料どうだった? 増えてた?
そう聞いてきたのは、高校1年生になる長男。どうやら、どこかで定額減税の話題を耳にし、「給料が増えたなら、なんか買ってもらおう」という魂胆だったよう。
――おう、いつもより手取りが増えてたよ。ただ、贅沢ができるほどではないけどな
男性が牽制するも、しつこく絡んでくる長男。男性は「現実を知るのも、良い社会勉強になるだろう」と思い、給与明細をチラッと見せてみたとか。そこで長男は、ポツリ。
――お父さんの給料、悲惨……
【45歳「大手メーカー勤務」サラリーマンの給与明細】
額面:550,000円(手当て込み)
手取り:394,883円
(内訳)
所得税:35,707円
住民税:31,774円
健康保険:28,000円
厚生年金:51,240円
介護保険:5,096円
雇用保険:3,300円
※2024年6月~定額減税あり
我が子ながら「おい、おい、失礼な」と、少々ムッとしたという男性。名の知れた大手のメーカーで働き、給与も平均以上はもらっている自負がありました。
――お父さん、もらっているほうなんだぞ
と言い返したところ、長男がショックを受けていたのは手取り額だということが分かりました。
――だって、普段は15万円も引かれているんでしょ
確かに、額面と天引き額の差は、サラリーマン歴が長くなってもため息をついてしまうもの。この事実を初めて目の当たりにする長男には衝撃だったのかもしれません。
――お前が社会人になったころには、もっと引かれるようになるぞ、きっと
財務省は租税負担及び社会保障負担を合わせた義務的な公的負担の国民所得に対する比率である「国民負担率」と、さらに将来世代の潜在的な負担として財政赤字を加えた「財政赤字を含む国民負担率」を公表しています。その推移を見ていくと、年によって上下はあるものの、右肩上がりなのが分かります(図表)。将来的にも負担がさらに大きくなることは既定路線といえるでしょう。
――もう大人になりたくない……
将来に悲観し、すっかりやる気をなくしてしまいそうな長男。給料のリアルを見せるには少々刺激が強すぎたと、男性は反省しているといいます。
[参照]